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    February 27

    THE イラスト紹介!

    いよいよ二月もラスト。メビウスの放送もあと一ヶ月となりました(涙)。次回作については、今のところこれと言った情報が聞こえてきません(涙涙)。
    こんな事を言っていても、気分がへこむ一方なので、今週も気合を入れてイラスト紹介行きましょう!!
    まずは、リクエストのあった「シーウィンガー」。海面から上昇するところを描いてみました。
    二枚目はデスレム。やっぱコイツは描いておきたかった(一応、暗黒四天王ですからね(笑))。
    三枚目は、マリナさんとコノミさん。この二人は何回も描いてますが、ツーショットは初めてだったと思います。
    四枚目は、ミライとアヤ。44話ラストの土手で二人並んで喋ってるシーンですね。本当なら先週UPしたかったのですが、間に合わなくて(笑)。遠近感とか少し微妙ですが、そこはご愛嬌。
    五枚目は、先週登場の郷秀樹。ダンディー4の一人として再びミライの前に現れました。願わくは、ダンディー4のそろい踏み(出来れば、東光太郎兄さん&おおとりゲン先輩&矢的猛先生も一緒に!)を今一度見たいところですね。
    六枚目は、リクエストのあった「ウルトラハリケーン」。帰マンの体型は、多少強調はしてありますが、だいたい映像作品に忠実に描きました。描くに当たって、一番苦労したのは、ボディーラインでしたね。単純に初代のラインを二重にしただけならいいんですが、それだとゾフィーになっちゃいますからね(笑)。あと、もちろん上のゼットンも二代目仕様です。
    七枚目は、村野ルミ子さんと坂田次郎くん。本当なら、最終回の郷が別れを告げるシーンを描く積りでしたが、どうしても元になる映像が手に入らなかったので、これにしました。次郎くんはともかく、ルミ子さんは写真が少ないので、苦労しました。
    八枚目は、リクエストのあった「ウルトラジェネレーター」を受け取ったA。描いてから気づいたんですが、ちょっと口がデカすぎますね(笑)。すみません。
     
    励みになりますので、また感想などがあれば是非。あと、リクエストも可能な範囲で受け付けておりますので、お気軽にどうぞ。

    オリジナル小説 第三十二弾!!

                  ウルトラマンA THE ZERO 第三十二章 正義は明星に死す
     
     リューの放ったその一言に、長官をはじめ全員が驚いた。
    「そんな…。冗談でしょう?」
     ビリーは言った。
     しかし、リューは首を振って
    「君のいうように、私は恩人を捨てていけるような人間ではないし、そうでありたいとも思わない。それに、多くの部下の屍の上に生きようとも思わない」
    「しかし、彼らの死は、あなたの責任じゃない!」
    「そうだ。リュー君。気にしないでいきたまえ」
     長官もそう言った。しかしそれでも、
    「長官。そしてみんな。確かに、部下の死は私の責任ではないかもしれない。しかし、これが私の道なのだ。私は不器用な人間でね、こんな形でしか正義を貫けない。分かってくれ」
     と、リューは首を振った。
    「だったら、私もお供します」
    「馬鹿もん!お前が死んだら、誰がこの星を守る?」
     リューは、そう怒鳴ってからビリーの両肩に手を置いて、
    「いいか。これからお前はこのCPKを、私や長官に代わって指揮するんだ。敵の襲来は恐らくこれが最後ではないだろう。お前は、部下とともに、この星を卑劣な侵略者から守るんだ」
     と諭した。ビリーはもちろんのこと、全員がこの展開に戸惑いを隠せなかった。
    「私には自信がありません…」
     ビリーは言った。しかし、リューは首を振って
    「いや。お前なら出来る、きっと…。だから、生きろ。そして戦い、きっと勝て。これが、私の最後の命令だ!」
    「……」
    「だから、二度と軽々しく命を投げ出そうとなどするな。みんなもそうだ。お前たちの命は自分ひとりのものでないことを忘れるな!」
     一行は黙っていたが、心の中では大きく頷いていた。
    「私は、お前たちがここを出てから15分後に起爆する。それまでにここを脱出するんだ」
     と、リューは言うと、姿勢を正し、全員に向かって
    「よし。CPK、全員出動!」
     と、いつもの号令を掛けた。
    「了解!」
     全員それに答える。
     本来ならば、涙があふれだしているに違いない。が、誰も涙を見せなかった。
    「よし。俺とルナは一号機。クレアとアルバートは二号機。クリスとシュペーマンは三号機に分乗しろ」
     ビリーは涙を振り払うかのように、テキパキと指示を出した。しかし、
    「駄目です!」
     とクリスが言った。
    「なぜだ?」
    「見てください。格納庫が…」
     メインモニターには、格納庫の様子が映し出されていた。すでに、そこには敵の不気味な触手が侵入していた。
    「畜生。仕方が無い。ジープで脱出だ!」
     ビリーは言った。
    「ジープは大丈夫ですか?」
     とクレア。
    「ああ。ジープの格納庫は地下にある。まだそこまでは到達していない」
    「でも、それだと、暴徒化した隊員たちのいるセクションを突っ切っていかなければならないわよ」
     不安そうにクリスは言った。
     そうである。この作戦室は30階にある。ジープの格納庫は地下15階。普段は直通エレベーターが動いているが、今はそういうわけにはいかない。彼女の言うとおり、危険なセクションをいくつも通らねばならないのだ。
    「直通のシューターのようなものはないんですか?」
     クレアは訊いた。
    「元フォックス小隊の作戦室にはあったはずだ」
     長官が横から言った。
    「この部屋には?」
    「残念ながら…」
     長官は申し訳なさそうに言った。
    「フォックス小隊の作戦室は確か…」
    「45階だ」
     ビリーは言った。
    「45階といえば、格納庫の近くだわ。急がなきゃ」
     と、クレア。
    「そのとおりだ。時間が無い。私がここからサポートするから、お前たちは早く行け」
     リューが背中を押すように言った。

     レナードはようやく基地の鉄条網のところまで来ていた。すでに日は落ち、星が瞬き始めていた。
     MPの姿は無く、嫌に静かだった。
     レナードは、バイクを乗り捨てると、懐からレナード・アイを取り出し「デュワ!」と変身すると、等身大のまま鉄条網を越えて飛んでいった。

     同じ頃、一行は45階の旧フォックス小隊作戦室を目指していた。
     作戦室のリューが、まだ生きている監視カメラを使って誘導してくれるお陰で、ここまで暴徒に遭遇することもなく、至って順調にたどり着いた。
     そして、遂に45階までやって来た。
    「あと、もう一息だな…」
     アルバートが言った。
    「油断するな。敵がどこに潜んでるか分からん」
     その時だった。突然ガラガラというすごい音がして、天井が崩れ始めた。
    「伏せろ!」
     そして、暫くして崩落は収まった。
    「どうやら、敵さんはすぐそこまで来ているらしいな…」
     とシュペーマン。
    「いだわぁ。怖い…」
     と、クリス。
    「とにかく行くぞ」
     ビリーが腰を浮かせた時だった。
    「キャア…」
     と、苦しそうな悲鳴が聞こえた。クレアだった。
    「どうした?」
     ビリーが訊く。
    「瓦礫が…」
     彼が振り返って見ると、最後尾の彼女は、先ほど崩れ落ちた天井の下敷きになっていた。
    「抜けられないか?」
     ビリーは尋ねた。
     クレアは首を振る。
    「無理です。瓦礫が身体に深く食い込んで…。下半身の感覚がありません」
     苦しそうに彼女は言った。
    「畜生。瓦礫をどかしていたんでは、時間が…。どうすればいいんだ?」
     ビリーは頭を抱えた。他の隊員も視線を落とした。その時だった。
    「…て下さい…」
     と、弱々しい声が聞こえた。耳を澄まして改めて聞くと、それは
    「私を置いて、逃げてください」
     と、聞こえた。
    「何を言うんだ?隊長の言葉を忘れたか?俺たちの命は…」
    「副隊長…。分かっています。でも、ここでこうしていたら…、みんな死んでしまいます」
     と、クレアは言った。
     虫の鳴くようなか細い声だったが、それは全員の心に響き渡った。と、その時、
    「副隊長」
     と、ルナが言った。
    「僕がここに彼女と残ります。皆さんは先に逃げて下さい」
    「どういう意味だ?」
    「僕は彼女を必ず助けます。そして、一緒に脱出します」
    「お前一人で、どうやって…?」
    「僕には、一つだけいい考えがあるんです。信じてください」
     とだけルナは言った。その目は強くビリーに訴えかけてきた。
    「分かった…」
     ビリーは言った。
    「ただし、絶対に死ぬな」
    「了解」
     とルナは元気よく返事をしたが、
    「しかし、副隊長…」
     と、他の三人は言った。すると、ビリーはそれを制して、
    「ルナを信じよう。今まで、何回も無茶はしてきたが、彼は必ず帰ってきた。今度だって同じさ」
     と言った。
    「それより、先を急ごう。もうあまり時間が無いぞ」
     その言葉に、三人は不承不承同意した。
     そして、ビリーを先頭に、一行は二人を置いて先へと消えていった。
     それを見送ってから、ルナはクレアの傍に寄った。苦痛に歪んだ彼女の顔を優しく撫でた。
    「ルナ…」
    「クレア。もう一度だけ、僕を信じてほしい。必ずここから出してあげるから」
    「信じるわ…」
    「ありがとう」
    「何をすればいいの?」
    「目を閉じて」
    「それで…?」
    「あとは、祈って」
     と、ルナは優しく微笑んだ。すると、クレアの表情も、心なしほころんだように見えた。
     クレアはそっと目を閉じた。
    「これでいい…?」
    「ああ。上出来だ」
     そして、ルナは両手のウルトラリングをそっと合わせた。次の瞬間、まばゆい光が二人を包み込んだ。

     それから数分後、作戦室。
    「遂に、この世も見納めか…」
     フォース長官は寂しげに言った。すると、リューもそれに頷いて、
    「ええ。しかし、これからですよ」
    「何がだね?」
    「この世界が、です。我々が死んでも、この世界は終わりません」
    「あの若者たちが、私たちの遺志を継いでくれるから、かね?」
    「それもあります」
    「含みのある言い方だね?」
    「はい。私はもちろん彼らを信じています。そして、この星の人々の強さも信じています」
    「人々の強さ?」
    「はい。今は確かに、恐怖に支配され、混沌としています。しかし、いつかはその恐怖に打ち勝ち、卑劣な侵略者に立ち向かう勇気を取り戻してくれると、私は確信しています」
    「しかし、CPKがこうして壊滅的打撃を受けたと知れれば、混乱にますます拍車がかかるんではないかね?」
    「暫くはそうなるでしょうね」
    「だがそうなると、ビリー君たちも苦戦を強いられるんではないかね?」
    「確かに、市民の協力が期待できないとなると、苦しいでしょうね。しかし、それでも彼らはやってくれますよ」
     確信を持って、リューはそう答えた。
     すると、長官は笑って、
    「確かに、そうかもしれんな。何せ彼らは、逆境に立たされ続けた君と私の遺伝子を受け継いだんだからね」
     と、言った。リューも笑う。
    「もう、そろそろかな?」
     腕時計を見て、長官は言った。
    「あと、10秒で起爆です」
    「無事、全員脱出できていればいいが…」
     長官は不安げに言った。
     
     リューは、ポケットから一本の鍵を取り出した。自爆装置の起爆スイッチのキーである。
     彼は、メインモニター横にある鍵穴にそれをおもむろに差し込むと、右に90度ひねった。
    「ピ…」
     という起動音とともに、壁から一個の赤いスイッチが現れた。
     リューはその前に黙って立つと、それに指を掛けてから、
    「彼らなら、大丈夫ですよ。きっと…」
     と言い、思い切り力を込めた。

     同じ頃、外では、ようやく脱出に成功したビリーたちが岩陰に隠れて爆発の瞬間を待っていた。
    「あの二人は大丈夫でしょうか?」
     シュペーマンが訊いた。
    「ああ。俺は信じるよ…」
     その次の瞬間だった。
     一瞬、耳がツンとなるのを感じた。
    「いよいよか…」
     次の瞬間、まばゆい閃光が全てを包み込んだ。

    オリジナル小説 第三十一弾!

                 ウルトラマンA THE ZERO 第三十一章 非常事態!!
     
     その日の夕方のことだった。
     MDFの正面入口に、奇妙な少女が現れた。年のころは17~8歳だろうか。
     門番の二人のMP(憲兵)は当然それを制止した。
    「君。どこから入った?ここは軍用地で、民間人は立ち入り禁止だ。鉄条網が張ってあったろう?それなのに、どうやって…」
    「それより、どういうつもりでここに来たんだい?」
     二人は口々にそう言った。
     しかし、少女はおびえる様子も無く、無表情に
    「決まってるじゃない。あなたたちを抹殺するためよ…」
     と言った。
    「何だと?!」
     MPは顔を真っ赤にして怒鳴った。すると、どこから出てきたのか、突然赤いテルテル坊主が目の前に現れた。
    「うわ!」
     MPは悲鳴を上げた。しかし、手遅れだった。
     テルテル坊主は口から赤いガスを吐き出し、辺りは赤く染まった。それを吸い込んだMPたちは暫く咳き込んでいたが、やがてその首に赤い鎖が巻きつくと急に、
    「うおおお…」
     という奇声を上げ、持っていた小銃を乱射し始めた。
     騒ぎを聞きつけて、更に数名のMPが駆けつけたが、その二人が彼らを射殺してしまった。
     すると、その様子を尻目に、少女はテルテル坊主を肩に乗せ、基地内へと消えていった。

     この事態は、CPKにも伝えられ、非常召集が掛かった。
    「何事です?」
     全員を代表する形で、ビリーがリューに訊く。
    「うん。どうも、基地の警備に当たっているMP隊員が、いきなり乱射騒ぎを起こしたらしいんだ」
     とリューは答える。
    「何てことだ。MDF隊員としてあるまじき事ですね」
    「まあな。しかし、どうもそれだけでは片付けられそうにないんだ」
    「どういう意味です?」
    「うん。その騒ぎを起こした者というのが、どうやら一人二人ではないらしい」
    「ということは、つまり…」
    「ああ。敵襲である可能性が高い」
    「そんな…」
     その時だった。緊急内線のベルがけたたましく鳴った。
    「こちら、作戦室」
     と言ってリューは受話器をとった。
    「こちら…、空調室です…」
     相手は咳き込みながら、苦しそうに言った。
    「何があった?」
    「少女が…、赤い…テルテル…、ガスが…」
    「何だ?何が言いたい?はっきり言え」
    「……」
     しかし、相手はそれ以上何も答えてはくれなかった。
    「もしもし、もしもし?」
     リューは何度もそう呼びかけたが、無駄だった。彼は諦めて受話器を戻すと、全員に向かって
    「どうやら、ついに敵は我々の本陣までやって来たらしい。来たからには迎え撃たねばならん。総員、第一種戦闘態勢!」
    「了解」
     全員がそう答えた。が、その後で、
    「でも、さっきの通信でガスがどうとか言ってましたよね」
     とクリスが言った。
    「ええ。私もそれが気になっていました」
     とクレアも言った。
    「そうだな…。では、念のため、防毒マスクを着用しよう」
     リューは言った。その直後だった。
    「隊長!あれは?」
     ルナが空調用のダクトを指さして叫んだ。見ると、赤いガスがもくもくと吐き出されていた。
    「早くマスクをつけろ!絶対にあのガスを吸うな!!」
     リューは叫んだ。
     すると、その間にも、さまざまなセクションから緊急通信が続々と飛び込んできた。
    「こちら、動力室。突然ガスが…。ガスを吸った隊員たちが急に暴れだして…。ああ…!!」
    「こちら、MP司令部。館内全セクションで、暴力行為が続発!とても対処しきれない」
    「まるで、地獄だな…」
     アルバートがそう呟くと、次の瞬間真っ暗になった。
    「キャッ!」
     クリスが悲鳴を上げた。
    「心配いらん。すぐに非常灯がつく」
     すると、その言葉を裏付けるように、薄暗い非常灯の明かりが作戦室を照らした。
    「電源設備をやられたな…」
     シュペーマンが言った。それは同時に、この基地のほとんどの機能が失われたことを意味していた。
    「畜生!」
     ビリーが机を叩く。
    「いったい、誰がこんなひどいことを…」
     その時、部屋の扉を叩く音がした。この扉は電動式なので、停電時には内側から手動で開けるしかないのだ。
     アルバートが早速その作業にかかった。
     すると、後ろから
    「ちょっと待て」
     とリューがいさめた。
    「相手を確かめるんだ」
     アルバートはそれに頷いて、
    「誰だ?」
     と問うた。
    「私だ。長官のフォースだ」
     と、相手は答えた。
    「お通ししろ」
     その合図で、アルバートは扉を開き、長官を入れると、またすぐに閉じた。
    「よくぞ、ご無事で…」
     リューは敬礼した。
    「ああ。ガスが流れ込んだ瞬間、とっさにマスクを装着したのが良かった。他の参謀や兵士はみんな暴徒化してしまったよ」
    「そうでしたか…」
    「もはや、この基地は敵に完全に制圧されてしまった。場合によっては、最終判断を迫られるかも知れん」
    「それはつまり…」
    「左様。この基地を放棄し、自爆させる」
     フォースはそう言い放った。

     同じ頃、レナードは暴徒から奪ったバイクでMDF本部に向かっていた。
    (俺のカンが正しければ…)
     すると、彼の頭上を何かがものすごいスピードで追い抜いていった。
    「シルバーブルーメ…」
     レナードはスロットルを全開にした。

     その頃、作戦室にはある情報がもたらされていた。
    「隊長。航空管理局からの緊急情報です。所属不明の飛行物体が、こちらに向かっています」
     クリスが報告した。
    「何?」
     リューが言った次の瞬間だった。
    「キャア!!」
     基地が、何かの強い衝撃で激しく揺さぶられた。
    「何事だ?」
     長官が叫んだ。
    「基地の上部に、何かが接触したみたいです」
    「何かって…?」
     ビリーが訊く。
    「今、映像が出ます」
     すると、メインモニターに何かが映し出された。不鮮明ではあったが、ビリーには、すぐに何であるかが分かった。
    「あん畜生!」
     それは紛れも無くシルバーブルーメだった。
    「隊長、あれです。あいつですよ。この前武器庫を襲ったのは…」
     ビリーが言う。
    「ええ。間違いありません」
     ルナもそれに賛同した。
    「じゃあ、赤いガスの正体は…、もしかしてこの前の赤い円盤生物…?」
     クレアが小さく呟いた。
    「大変です!」
     クリスが叫んだ。
    「どうした?」
    「基地上部の接触面から、急速に腐食が進んでいます」
    「なんだと?」
    「このままでは、基地全体が倒壊する恐れも…」
    「反撃は出来ないか?」
     リューは訊く。
    「駄目です。多くの隊員が暴徒化した上に、電力が足りません。とても不可能です」
     クリスは答える。
    「畜生。武器庫だけじゃ食い足りないってことか…」
     ビリーが歯噛みした。
    「隊長。出動しましょう。バードで出撃すれば、攻撃も可能です」
    「はやるな、ビリー。今の状態で攻撃すれば、それこそ基地の倒壊を早めるだけだ」
     と、リューは彼をいさめた。
    「では、どうすれば…?」
    「バードで脱出するんだ」
    「しかし、長官はバードのG(重力)には耐えられませんよ」
     と、ビリーは反論した。
     すると、長官は笑って、
    「心配することはない。私はここに残るよ」
     と言った。
     全員の表情が凍りついた。
    「そんな…。何を言うんです?あなたを見捨ててはいけない!」
     ビリーは言った。
    「いいんだよ。それに、電力供給が停止した今、基地を自爆させるには、誰かが残らねばならんのだからね。そうだろう、リュー君?」
     と、長官はリューを見た。
     自然と全員の視線がそちらに注がれる。
    「はい…」
     とリューは低い声で、短く答えた。
     すると、ビリーはリューの元に詰め寄って、
    「自爆って、どういう意味ですか?」
     と彼の顔を覗き込んだ。
     リューは暗い顔のまま物静かに答えた。
    「現状で、この基地に巣食う二体の円盤生物を一気に叩くには、それしかないんだ」
    「そのために長官を見捨てるんですか?我々が一番苦しい時期に、唯一人、力になってくれた人なんですよ」
    「分かってる…。だが、見捨てはしないさ…」
    「え…?」
    「私も運命を共にする…」
    February 24

    メビウス第45 話感想

    いやあ、今週もすごかったですね。では、さっそく感想にいってみましょう。

    デスレム。外見とは裏腹に、案外ヘタレ系でしたね(笑)。ヤプールの方がまだ強かったかも…。人質をとってなかったら、速攻でやられてたでしょうね。
    デザインや設定はたぶん、「ガイア」のビゾームとか「ティガ」のキリエロイドのオマージュと思われます。
    前回、月に行って帰ってきたフェニックス・ネストを人々やミライの眼前で急襲し、球体の中に閉じ込めて人質とします。その上で、ジョージだけを帰し、「残りのクルーの返還条件は、この地上でのメビウスの完全なる敗北である」という事をミライに伝えさせました。
    そして、その後市街地(立川市の駅北口)に降臨し、多摩都市モノレール付近で、派手な破壊活動をくり広げます。
    メビウスが現われると、案の定人質を盾に脅迫。無抵抗なメビウスを、不規則に飛ぶ光弾やパンチ、キックなどで圧倒。最後は足で踏み付け「トドメは次のお楽しみだ」と、どこかで聞いたような台詞を残して一旦引き上げます(お前はリフレクト星人か?)。
    翌日、案の定再び立川市に出現。市民に罵倒されながらも、人質となった仲間を見捨てる事ができずに攻撃を躊躇するメビウス相手に、仁義なき攻撃を浴びせます。
    しかし、その後ハム通信を通じてガイズの声を聞き、改心した市民の声援に力を得たメビウスの反撃にあい、ヤケクソになったデスレムは人質を攻撃します。しかし、それも援護に駆け付けた帰マンにことごとく阻まれ、最後はメビュームバーストと帰マンのスペシウム光線のダブルアタックを受け、爆発四散しました。
    帰マン。本名(?)はウルトラマンジャック。どうやら彼も、先週のエース同様に劇場版の後も地球に残っていた模様。
    人質を取られてデスレムに苦戦するメビウスを見兼ねて参戦し、フェニックス・ネストに迫る光弾を全弾防ぎました。このシーンはCGでしたが、バリヤーなどを使わずに、光弾を直にその身体で受けとめたところは、帰マンの持つ良い意味での「泥臭さ」みたいなものを表しているようで良かったです。
    そして、最後はスペシウム光線でデスレムにトドメを刺し、フェニックス・ネストを地上におろしました。やはり格好良い(涙)。ウルトラブレスレットの使用場面がなかったのは残念ですが、それを差し引いても、レオのババルウ星人戦以来、実に32年ぶりとなるテレビシリーズの本編出演は、ファンにとっては大変嬉しい事でした。

    郷秀樹。先週の北斗さんと夕子さんに引き続き登場。劇場版でもそうでしたが、団時朗氏のいぶし銀の演技が良かったですね。ホレボレしてしまいましたよ。ジープを運転するシーンも様になってました。
    「人間を愛するには、人間を知らなければいけない。人間の強さも、弱さも、美しさも、醜さも…。その両方を知らなければ、お前はこの星を愛する事はできない」。これは、メイツ星人の時に人間の醜さを見た彼だからこそ言えた言葉でしょう。暗い面を目の当たりにしても、それでもなお人間を愛し、信じ続けてきた彼だからこそ言えた言葉。そこには、ウルトラマンたちの底知れぬ深い愛が感じられます。

    電器屋のおじさん。演じるのは、他でもない、かつての帰マンのスーツアクター、きくち英一氏です。店名が「きくち電器商会」となっていたところには、スタッフの遊び心が感じられました(笑)。
    ハム通信(アマチュア無線)が趣味らしく、フェニックス・ネストからの通信を偶然拾い、マスコミ(KCB)に通報。ガイズの声をメビウスや市民に届けるのに貢献しました。
    よほどなガイズファンと見えて、ガイズを批判する記事を読んでいた店員を叱りました。事件解決後は、不時着したフェニックス・ネストを見て涙していました。

    野次馬。通りすがりの一般市民たちらしい。爆発したフェニックス・ネストを見て号泣し、メビウスに仇を討てとか言います。しかし、その後デスレムにやられているメビウスや人質になったガイズを非難します。さらに、倒れたミライを激しく罵倒(なんて奴らだ!)。ジョージに止められてもさらに言葉攻めにします(勝手な事を言うな!)。
    翌日、ガイズの声を聞いて改心したのか、泣いたり自分を殴ったりとかして、激しく反省していました。
    しかし、どう見ても初戦の時と、リベンジの時は、野次馬のメンバーがまったく同じでした。二日連続で戦いを見にくるって、一体どんな暇人なんでしょうね?彼らは。

    サコミズ隊長。球体に捕まった時に負傷。重傷を負ってコノミさんの治療を受けます。今回はこれといって活躍なし。

    リュウ。マリナさんを庇って、電車の網棚みたいなものが直撃し、左腕を骨折。マリナさんの応急処置を受けたのち、ハム通信でメビウスに「俺たちに構わず戦え!」と言いました。いつもの調子でメビウスに「ミライ」って言っちゃったらどうしようと、見ていてこちらが不安になりましたが、彼は無事大役を果たしてくれました。

    マリナさん。リュウが庇ってくれたので無傷。リュウを治療しました。「たとえ一時でも、ガイズのメンバーになると決めたあの時、それくらいの覚悟はしてた」と言って、自分が犠牲になる覚悟のできている事を表明しました(格好良すぎですよ、マリナさん)。「もしかして、自爆するのか?!」と思ってしまい、このシーンはマジで泣きました(涙)。

    テッペイくん。たぶん今回の最大の功労者。無線周波数を片っ端からあたり、きくち電器商会のハムとつなぐことに成功しました。「これが、僕の最後の仕事です」と言った時には、本当に涙が出てきちゃいましたよ。

    コノミさん。サコミズ隊長を治療。マリナさんの言葉に「私もですよ」と賛同しました。

    ジョージ。デスレムに伝言係に指名されて帰されました。左腕を負傷。自分だけ助かった事で激しく苛立ちました。その後、苦戦するメビウスを援護すべく、メテオールショットで地上から攻撃するも、あまり功を奏さず、マスコミや市民に罵倒されました。
    その夜、正義に確信が持てなくなった彼は、ミライと話をし、守る事の難しさを語ります。
    翌日、再び現れたデスレムから市民を守るべく、アメージングトリプルで、キャプチャーキューブを発動。光弾による被害を最小限に食い止めました。

    ミサキ女史。マスコミに追い回されたりしました。人質となった一行の声を聞いた時には、涙していました。サコミズ隊長に代わって、ジョージにメテオールの使用許可をだしました。

    トリヤマ補佐官。今回も出番なし。というか、オープニングのテロップにも、名前すら出ていませんでした。今までは登場しない回でも名前だけは出ていたのに、どうした事でしょうか?

    ミライ。前回のヒルカワに続き、三週連続で人間に裏切られ、とうとう今回は自分の正義に確信が持てなくなってしまいました(そりゃ、無理もないですよね)。しかし、ジャック兄さん(郷秀樹)の言葉で再び立ち上がります。
    しかし、考えてみれば、フェニックス・ネストがまだ帰還していなかったところを見ると、前の戦闘からさほど時間は経っていなかった事が伺えます。前回、あれだけのダメージを受けていたのに、すぐに変身できたミライって…。

    メビウス。今回も不利な状況で、まさかの初戦敗北という結果でした。
    しかし、ジャックや仲間たちの協力もあってリベンジ戦で反撃。見事に勝利を得ました。
    しかし、初戦でデスレムが油断してトドメを刺さなかったから良かったものの、相手がヤプールのように抜け目の無い敵だったらと考えたら、決して楽観できる結果ではありませんでした。いやあ、危ない、危ない。

    暗黒四天王。ヤプールが敗れたというのに、まったくへこんでいませんでした。ヤプールはよほど仲間から嫌われていたらしいですね。
    デスレムが初戦で勝利した事からメフィラス星人は狂喜。グローザムはトドメをどうやって刺すのかを聞いていました。
    しかし、ここで疑問なのは、グローザムはともかく、非暴力主義者のメフィラス星人があんなやり方をして勝った事を喜ぶのは、どうも納得できません。初代マンに登場した時のあの紳士的なメフィラスはどこへいったんでしょうか?う~ん。

    オッ!来週はいよいよセブン兄さん登場。モロボシ・ダンの出演もほぼ確実な様子。楽しみ、楽しみ。願わくはアンヌ隊員にもご出演願いたいところですが、それはちょっと難しいんですかね…。
    四天王は豪将グローザムが参戦する模様。どんな戦いっぷりを見せてくれるのか楽しみですね。
    February 20

    THE イラスト紹介!

    二月も中日を過ぎ、暖かくなったと油断していたら、急に寒くなりましたね。皆さん、風邪などを引かぬように気をつけて下さい。
    さあ、異常気象にもめげず、今週も気合をいれてイラスト紹介に行きましょう!
    一枚目は、リクエストのあったUキラーザウルスとウルトラ兄弟の月面上での戦い。月面で戦ったのは、実際にはこの四人(初代マン、セブン、ジャック(帰マン)、A)でした。戦いがあった20年前は、タロウは放浪中。ゾフィーは知りませんが、レオとアストラも行方不明でしたし、80もまだ正規の宇宙警備隊員ではなかったので、参戦していません。そのために、この四人がダンディー4として地球にとどまる事になったのです。
    二枚目、三枚目は南夕子さんと北斗星司さんです。本当は一枚の画像にまとめたかったのですが、そうすると容量が大きくなって、重くなるので二枚に分けてみました。
    四枚目は、リクエストのあったアーサー号の襲撃シーンです。包囲されているという感じを出すために、微妙に遠近感を持たせてみました。
    五枚目は、ルナチクス。どちらかと言うと、A登場時のものを参考にして描きました。モデルは、満月と引っ掛けてウサギなんだそうです。どうでもいいことですが、私が幼少期に一番気に入っていた超獣です。
    六枚目は、Aの時の南夕子さんです。こちらは特に解説する事もないかと…。
    最後、七枚目はリクエストのあったギターを持った坂田アキさんです。白いギターといえば、おおとりゲンも確か持っていた記憶があります。百子姉さんとか、富永み~な演じる梅田カオルやトオルとよく歌っていた記憶があります。
     
    また、感想などがあればお願いします。リクエストも引き続き受け付けておりますので、お気軽にどうぞ。

    オリジナル小説 第三十弾!!

                    ウルトラマンA THE ZERO 第三十章 嵐の前に…

     それから数日、月には実に平穏な日々が続いた。
     しかし、それは決して人々の恐怖や不安を拭い去ってはくれなかった。むしろ、その逆だった。
     クレアの予想通り、人々の恐怖は日に日に増す一方である。
     なぜ、二体の怪獣はウルトラマンにトドメを刺さずに引き揚げたのか?なぜ、あれから数日も経っているのに、何も次の行動を起こさないのか?そもそも、相手は何者なのか?
     敵の沈黙と奇妙な行動はさまざまな憶測を呼び、次第に人々はそれに惑わされるようになった。
     例の二体の怪獣は神の使いだと言う者や、人類を解放するためにやってきた救世主だと言う者まで現れた。中には、この風潮に乗ずる者もいて、言葉巧みに高額な神器を売りつけたり、大衆を煽動して騒ぎを起こすヤカラまで出てきた。
     事態を重く見た各国政府は非常事態宣言を、警察と防衛軍は戒厳令を出して秩序の維持を図ったが、むしろそれは大衆の恐怖を助長したに過ぎなかった。

    「『恐怖』や『混沌』は怪物よりも恐ろしいか…」
     フォースは嘆くように言った。
    「もはや、事態の収拾は不可能に近い。下手に何か手を打てば、いたずらに混乱を大きくするだけだ」
    「それは、賛成ですね。戒厳令が出てからというもの、むしろ人々の不安や動揺は増したように思われます。暴動や略奪は力で抑えられますが、不安や恐怖はどうすることも出来ません」
     逆らわずに、リューはそう言った。
     すると、フォースは突然話題を変えた。
    「例の二体の化け物の行方はつかめずかね?」
    「は…。レーダーで丹念に監視を続けておりますが、まだこれと言った収穫は…」
    「敵が次に現れた場合の対策は?」
    「はい…。それも、目下回収した敵のサンプルや、前の戦闘データを元に検討中ですが、これといった手立てはまだ…」
    「では、我々はあの円盤生物に対して、全く無力ということかね?」
     苛立ちを隠せない様子で、長官はリューを強い目で見据えて言った。普段温厚な彼だけに、余計に迫力があった。
    「申し訳ありません。ただ、いくつか分かったことも…」
    「なんだね?」
    「奴らの正体に関することです」
    「ほう…」
    「構成元素を分析した結果、奴らは約一千万キロ離れたところに存在する、『ブラックスター』と呼ばれる天体の生物と判明しました」
    「どういう星なんだ?」
    「不明です」
     リューはきっぱり言った。
    「どういう意味だ?」
    「ブラックスター自体が、今回の調査で初めてその存在を確認された、まったく未知の天体なのです。ですから、全く研究データは存在しません」
    「なぜ、今まで見つからなかったんだね?」
    「長官。宇宙には幾億、いえそれ以上の数の天体が存在します。その全てを人間の手で把握するのは、現在の科学では不可能なのです」
    「それは分かっているが…」
     長官は目を伏せて言った。
    「他に分かったことは?」
    「はい。そしてどうやら、彼らには人間なみか、或いはそれ以上の知性があり、かつ高い戦闘能力を有しています」
    「……」
    「そして、あれは作られた生物だということです」
    「作られた?」
    「ええ。いわば、サイボーグに近い存在かもしれません」
    「つまり、某(なにがし)かの意思によって作られ、送り込まれてきた生体兵器ということか…」
    「はい」
    「しかし、いったい誰が…?」
     フォースは自問するように呟いた。しかし、答えは無い。空しい沈黙だけが部屋を支配した。
     窓からは、血のように赤い夕日が差し込んでいた。


     世界を覆った混乱は、最初の襲撃から十日が経っても一向に収まる気配を見せなかった。
     略奪や暴動の発生件数は過去最悪を記録した。日を追うごとに、逮捕者・死傷者は増えていった。
     その様子を影からほくそ笑む者が居た。
     ザンパ星人である。
     彼は、高みの見物とでもいうように、毎日のように繰り返される惨事を眺めていた。まるで、全てが計算どおりだとでも言うように…
     星人は、暫くそうして眺めていたが、やがて姿を消してしまった。


     レナードは、ラジオから刻々と流れてくるニュースに丹念に耳を傾けながら、歯噛みしていた。
    (畜生。ザンパ星人め…。いつもながら汚いやり方だ。お前らはいつもこうして星を食いつぶすのだ。恐怖と言う名の怪物を使って…)
     恐怖は不安を呼び、不安は苛立ちにつながる。苛立ちは怒りとなり、やがて混沌を招く。そして、混沌がもたらす物――それは破滅だけ…
     レナードは、これまでに幾度と無く目の当たりにしてきた悲劇を思い起こしていた。
    (だが、いつまでもお前たちの好きにはさせん。次は…、必ず勝つ)
     ふと、レナードはカレンの姿の無いのに気づいた。
     また、街に野菜でも売りにいったのだろうか…。だが、それにしては、今は危険すぎやしないか…
     レナードの中に、突然不安の芽が顔を出した。
     レナードは壁に掛けてあったジャンパーを羽織った。
    (なぜ、俺がこんな心配なんか…)
     レナードは自分自身に苦笑しつつ、小屋をでた。
     窓辺のテルテル坊主は、いつの間にか無くなっていた。


     レナードは街に出た。
     ニュースのとおり、街はそこらじゅうで暴力行為が横行していた。
     商店から金品を略奪する者、火炎瓶や石を投げる者などなど…。
     もはや、警察や軍でも収集がつかないらしい。恐らく、この星のほかの都市も同じ体たらくなのだろう。
     レナードも途中、何度か暴徒に絡まれたが、構わずそれを殴り飛ばして先に進んだ。
     華のメインストリートも無惨なありさまだった。
     道路のアスファルトは、投石のために引き剥がされ、辺りはいろいろなものが焼ける嫌な匂いがたち込め、息がつまりそうだった。路上には、生死の定かでない人間がゴロゴロしていた。
    (全く…。こんな時に彼女はどこへ…)
     その時、背筋に恐ろしく冷たいものが走った。途端に彼の表情も凍りついた。
    (何だ?この感覚は…)
     何かが起ころうとしている。とても恐ろしい何かが…
     レナードは、走り出した。何かに駆り立てられるように…

    オリジナル小説 第二十九弾!

                     ウルトラマンA THE ZERO 第二十九章 孤独なさすらい人

     レナードは、傷ついた身体を引きずって歩いていた。
    (ここで倒れるわけにはいかないのだ…)
     レナードは、防衛軍処理班から身を隠すようにして進んだ。
     彼の意識はすでに朦朧としていた。立っていられるのも不思議なくらいだった。背中には刺すような激痛が走る。恐らくさっきの戦いでついたものだろう。
    (奴はきっとまた現れる…。俺を殺すために)
     ふと、彼は膝から崩れるように地面に倒れこんだ。立て直そうともしたが、もはや力が入らなかった。
    (畜生!)
     その時だった。
     彼は聞き覚えのある靴音を聞いた。ほぼそれと同時にその顔が浮かんだ。
    (カレン!)
     彼が、道のはるか先を見ると、そこには空の荷車をゴロゴロと引く少女の姿があった。
     すると、彼女もこちらに気づいたらしい。
     荷車をその場に置いてこちらへ駆けて来た。
    「大丈夫?」
     心配そうに彼女は訊いた。
     レナードは、それに答えようとしたが、にわかには言葉が出なかった。それが単に痛みのせいだったかどうか、彼にも分からない。
     すると、その純情な少女は、
    「さ。こっちへ」
     と彼の傷ついた身体を抱きかかえると、そのまま肩を貸して荷車のところまで運んでいった。華奢な外見からは想像できないようなその力強さに、レナードは少し驚いていた。
    「さ。これに乗って」
     彼をその荷車に寝かせると、カレンはそれを引いて再び歩き出した。
     荷車とはいえ、大の男一人を運ぶのは、少女にとってかなりの骨である。しかし、カレンは辛そうなそぶりを見せることなく、至って規則的なスピードで黙々と歩き続けた。
     レナードは暫く彼女の後姿を心配そうに眺めていたが、やがて眠りに落ちてしまった。
     しかし、まだ二人は気づいていない。「赤い暗殺者」が、彼らのすぐ傍まで迫っていることに…


     レナードが目を覚ましたのは、それから何時間か後のことだった。
     例によって、あの干草のベッドの上だった。
     彼は身体の傷を確かめた。
     傷の分布は、背中を中心にして、ほぼ全身に及んでいた。
    (あの短い間にこれだけの傷をつけるとは…。何て恐ろしい奴だ…)
     しかし、いつも感心するのは、カレンの手当ての上手いことだった。包帯一つとっても、きつ過ぎずゆる過ぎず、程よい加減になっている。
     そんなことを思ってると、彼女が入ってきた。
    「あら。起きてたの」
     持って来たスープを手渡しながら、彼女は言う。
     レナードはそれを受け取りながら、
    「どうして、また助けてくれた?」
     と、訊いた。
    「倒れてたから」
    「しかし、俺がなぜあそこにいると分かった?それにあそこはまだ封鎖地域だったはずだ。なのに、どうしてわざわざ…」
    「虫の知らせ…かな?」
     と、カレンは首を傾げた。
    「虫の…知らせ?」
    「あたしね、昔から何かが起きるぞって時になると、妙にカンが働くのよ」
    「それで、俺のことが分かった、と?」
     カレンは頷く。
    「変な話でしょ?」
     と、彼女は笑った。
     確かに変だ。普通の人間なら、それで済ませていただろう。しかし、レナードは何か特別のものを感じていた。
     これは、単なる虫の知らせなんかではない。もっと、先天的に具有した感覚――人間の言葉で言うところの第六感ではないか。
     レナードたちウルトラ族や、他の多くの宇宙人には、人間の五感と同じような形でそれが備わっている。それが、透視だったり、テレパシーだったり、或いは予知能力だったりする。
     もし、そうだとすれば、カレンは進化した人間、突然変異種とも考えられる。
    「どうしたの?」
     カレンが変な顔をしてこちらを見た。
    「いや。別に…」
     レナードはニコリともしないで言った。
    (この娘はいったい何者なんだ?なぜ、将来的にはこの種族の進化に大きく関わってくるかもしれない彼女が、こんなところで孤独な生活をしているのだ?)
     レナードの疑問はどんどんと膨らんでいった。そして、そうなればなるほど、この少女の正体が知りたくなった。
     だが、その時レナードの脳裏にもう一つの疑問が生じた。
    (あれ?俺はなぜこんな少女のことを気にしているのだ?彼女が何者であれ、俺には関係の無いことじゃないか。何を考えているんだ?)
     レナードは頭の中を反芻する疑問を振り払うように首を大きく振ると、まだ熱いスープを流し込んだ。

     窓辺には、いつの間にか小さなテルテル坊主が下げられていた。
     それは、心なし二人の様子を観察しているようだった。
     テルテル坊主は、寒村のそよ風に、ユラユラと揺らいでいた。


     ルナは目を覚ますと、病室のベッドに寝かされていた。
     ふと、目を横にやると、ベッド脇の椅子に掛けたまま眠っているクレアが見えた。
     静かな寝息を立ててコックリ、コックリやっている彼女を見て、ルナはなぜかホッとした。
     すると、その気配に気づいたのか、ふとクレアが目をあけた。
    「ルナ!」
     彼女は思わず大声を出してしまった。
     すると、ルナは苦笑して、
    「病室では静かに願いたかったね」
     と言った。
    「心配したのよ」
     クレアは言った。
    「ゴメン」
     そう言って起き上がろうとして、ルナは痛みに顔をしかめた。
    「駄目よ。無理しちゃ…」
     クレアはそんな彼をベッドに優しく寝かせた。
    「何があったの?」
    「怪物を地上から撃とうとしたんだけど、巨人との戦いに巻き込まれてね…。このざまさ…」
    「そう…」
    「ところで、僕はどれくらい眠ってたの?」
    「10時間くらいかな…」
    「そうか…。あれから、敵は…?」
     クレアは首を振った。
    「目下動きなし、よ。それに消失後の行方も分かってないし、正体もはっきりしなくて…」
    「つまり、お手上げ?」
    「悔しいけど、そういう事よ。でも、必ずまた来ると思うわ」
    「僕もそう思うよ。ちなみに、それは何か根拠のある仮説?」
     すると、クレアは苦笑して
    「いいえ。私のカン…」
     と、顔を赤くした。すると、ルナも笑って
    「困った科学者さんだ」
     と冗談めかして言った。
    「でも…」
     急に笑いを消した顔になってクレアは言った。
    「あの二体の怪物。いったい何のために現れたのかしら?負けてたわけでもないのに、なぜ、戦闘を途中で放棄したのかしら?」
     それは、誰しもが思うことであった。ルナ自身もその一人だった。
    (そうだ。確かに、あの時シルバーブルーメはやろうと思えば、とどめを刺せたはずだ。しかし、なぜ…)
    「最初はウルトラマンの抹殺が目的だと思った。でも、なぜかとどめを刺さなかったわ。それはなぜかしら?」
    「……」
    「それで、私、一つ考えたんだけど…」
    「?」
    「馬鹿馬鹿しいと思うかもしれないけど…」
     そう前置きをしてから、クレアは続けた。
    「もしかしたら、これはゲームなんじゃないかしら?」
    「ゲーム?」
    「ええ。よく分からないけど、敵はこちらの動きを見て楽しんでる。そんな気がするの。スペーグスのときもそうだったように…」
    「楽しんでる?」
    「ええ。たとえば、私たちが恐れたり、混乱する様子を…」
    「……」
    「飛躍しすぎかしら?」
    「いや。案外当たってるかもしれない…」
    「何ですって?」
    「だとすれば、こうしては居られない」
     ルナは痛みに顔をしかめながら、ベッドから起き上がろうとした。
    「無理よ!やめなさい!!」
     クレアは必死にそれを制した。が、ルナは、
    「頼む。いかせてくれ。僕が行かなければ…」
    「その身体で何が出来るの?下手をすれば死ぬわよ!」
    「しかし…」
     そう言いかけて、ルナは口篭った。クレアの目には、大粒の涙が浮かんでいた。
    「ゴメン…」
     ルナは言った。しかし、このときの彼にはまだわからなかった。彼女の涙の本当の意味が…
     ルナはただ、彼女の言うことを聞いた。
    「いい?あなたの命は、あなただけのものじゃないのよ…」
     彼女は、母親がわが子に言い聞かせるような調子で諭した。
    「あなたがどんな育ち方をしてきたのかは分からない。でも、これだけは分かるわ…」
    「……」
    「あなたにも、私と同じ命があるって…。心があるって…」
     そう言うと、クレアはそれ以上は言わずに、黙って病室を出て行った。が、ルナは不思議と彼女の言いつけに逆らおうとは思わなかった。
     ルナは、枕元に生けられた、色とりどりの花々を、黙って眺めていた。

    ソフビの世界

    こんにちわ。
    今日は、以前購入したソフビの話題からいきましょう。
    まずは、ファイヤーウィンダム。これは、わが町に一軒の小さな玩具店で購入しました。
    大きいおもちゃ屋にいってもなかなか見つかんなかったので、つい衝動買いしちゃいました(笑)。
    ソフビ製とは思えないほど渋いメタリックのボディーが魅力的です。
    窪みの部分などにはプラモで言うところの『墨入れ』が施されていて、よりいい味を出しています。
    最近では、ソフビの単価が¥735(税込み)とちょっと高めですが、昔と比べると人形自体の完成度も高まっているので、あまり割高感はありません。
    これはWooです。
    こちらも、同じ店で買ったのですが、不思議な魅力があります。
    こっちはバックビュー。何となく哀愁が漂います。
    これは右側面。
    これはバスのおもちゃとのコラボ。こういう小物と合わせるのも悪くない。
    これはダルマとのコラボ。特撮キャラと日本の伝統との融合もなかなか味わいがあります。
     
    February 17

    メビウス第44 話感想

    一見、めでたく解決したかに思われましたが、実は全然めでたくなかった今回の話。では、早速感想にいってみましょう。

    ヤプール。清水紘治氏が今回も好演なさっていました。さすがは、久里虫太郎の姿を借りただけはあって、やり方は陰湿かつ邪悪でした(笑)。以前登場した時は、やや控えめな暗躍でしたが、今回はヤプールの本領を十二分に発揮してくれました。
    前回のラストで、異次元世界にミライたちを拉致したヤプール。異次元世界は壊滅した東京都心そっくりに作られており、それを見てパニックを起こしたヒルカワを利用して、ヤプールはミライ抹殺を画策します。案の定、それは失敗しますが、ヤプールは今度はミライに「人間に失望した」と言わせて、自分達の陣営に引き込もうとします。
    しかし、ミライが拒否すると逆上。巨大ヤプールになり、メビウスと戦います。そして、諸々の事情によってまともに戦えないのをいい事に、メビウスをいたぶります。さらに、ちゃっかりヒルカワも攻撃(この点に関してはGood Job!)。
    その後、ミライを励ますために出てきたアヤさんを、「黙れ、人間!」と言って攻撃しますが、長ゼリフの間は絶対に命中させないという暗黙のルールを律儀に守りますが、台詞が終わった途端に命中させます(何て奴だ!)。
    その後も、しばらくはヤプール優勢のまま戦いは続き、一旦はメビウスを倒しますが、北斗さんの言葉に勇気づけられ、バーニングブレイブを発動したメビウスの猛反撃を受けた末、遂にメビュームバーストを食らいます。
    しかし、それでもすぐには倒れずに「俺が倒れても、偉大なる皇帝に使える四天王はまだ三人残っている。破滅の未来で待っているぞ」と、何げに格好いい捨て台詞を残して華々しく散りました。
    しかし、あのヒルカワを利用するとはさすがヤプール。最後まで、悪役ぶり全開でした。でも、またすぐに復活するんでしょうね、きっと。

    ルナチクス。時空波の発信元に操られて出現。ガイズを攻撃します。
    前回はマグマを食べる超獣でありながら、マグマに焼かれて死ぬという冴えない結末に終わったためか、今回は妙に気合いが入っていました。
    口から出すガスや火炎でガンスピーダーを圧倒。フォノンメーザーを数発食らいますが、まったくダメージなしで、超獣としての意地を見せつけてくれました。
    ファンとして嬉しかったのは、ギミックですね。巨体によらず、ウサギみたいにピョンピョン跳ねて移動するというオリジナルの動きが、きちんと再現されていたのが良かったです。眼球をミサイルみたいに発射する能力も健在。今はCGがある分、オリジナルの時には出来なかった、眼球の連射という他では絶対に見られない映像を見る事が出来ました。
    月面上でエースと対戦。眼球連射で一時的に優勢になりますが、最終的にはメタリウム光線に散りました。

    ジングウジ・アヤさん。前回に引き続き登場。ミライ、ヒルカワと共に異次元世界を彷徨い歩きます。ヒルカワがミライに殴りかかると、それを制止します。その後、ヒルカワがヤプールに寝返ると、身を呈してミライを守ろうとしました。さらに、巨大ヤプールにやられて、倒れたメビウスに「ミライ君、君は前に私の命を救ってくれたよね?君は私のナイトなんだよ。だから、今度も救ってくれなきゃダメなんだから!ウルトラマンは絶対に負けない、白馬の騎士なんだから!」と言って励ましますがヤプールに撃たれて負傷します。
    その後、気を失いますが、ヤプール死亡(?)により、異次元空間が崩壊して、無事に元の世界に戻ると、ミライから「僕は、あなたのナイトですから」という、告白ともとれる言葉を貰い、「ありがと」と彼の頬にキスをしました(え…)。でも、ミライは異星人。例え愛し合ったとしても、いつかは…。ダンとアンヌの事を思い出すようで、何だか胸が痛いです(涙)。

    ヒルカワ。結局改心せず。異次元にくると、勝手にパニックに陥ってミライに殴る蹴るの暴行を加えます(最低だ!)。その後、ヤプールの人間体が現われると、助けを求めますが、ぶっ飛ばされたり、変な風船で宙吊りにされたりします(当然だ)。
    そして、ヤプールに銃を渡され「ミライを撃て」と言われると、迷いもせずそれに従いました(何て奴だ!)。
    その後、引き金を引きますが、ディフェンスサークルで全弾かわされ、弾ぎれに。すると、ヤプールにまで見限られたのか、波動でぶっ飛ばされます(当然だ!)。しかし、この期に及んで尚、ミライを化け物呼ばわり。まったく懲りていません。
    その後、ミライが変身するところを目撃。ヤプールとの対戦中は建物の影に潜んでいましたが、巨大ヤプールから更に駄目押しの攻撃を食らいヒビッて隠れます。
    メビウス勝利後、無事に元の世界に戻りますが「良かったですね、ヒルカワさん」と近寄ってきたミライに、「俺はおまえの正体を黙っているつもりはない」と言い残して逃走します(この恩知らずめ!)。
    ある意味、ヤプール以上にタチの悪いキャラでしたね、本当に(さすがはダークザギ)。TLTだったらメモレイサーで…、といくところでしょうが、残念ながら、ガイズにはその手の機械はありませんからね(笑)。次回以降も、彼が波乱を巻き起こしそうです。

    北斗星司さん。やはり帰ってきてくれた「僕らのエース」!
    マリナさんにだけ聞こえる特殊な声で、ガイズに干渉フィールドを消す方法を教えます。
    さらに、異次元で倒れたメビウスに語り掛け、夕子が去ったのちも、彼女の意志が俺の中にいたから戦えたといい、中間たちの意志と共にヤプールを倒せと激励しました(当時のスライドを交えてのお話でしたので、見ていて本当に涙が溢れてきました)。
    その後、エースに変身して月面上でルナチクスを倒します。そして、ヒルカワのせいで傷ついたミライに「やさしさを失わないでくれ。弱い者をいたわり、互いに助け合い、どこの国の人たちとも友達になろうとする気持ちを失わないでくれ。例えその気持ちが、何百回裏切られようと…。それが私の変わらぬ願いだ」と告げます。この台詞は何回聞いても泣けますね(涙)。確かに、ヒルカワみたいなののために、やさしさを失って欲しくないですね。
    更に、そこで南夕子に再会します。たぶん、直接再会したのは、スノーギラン戦以来ではないでしょうか?このシーンで三度涙。何で、今週はこんなにファンを泣かせる演出が多いんでしょうか。思い出すだけでまた涙が…。

    南夕子さん。本編出演は、タロウのモチロン戦以来ではないでしょうか?相変わらず素敵でした。「もし、私が月の人間じゃなくてずうっと地球にいられたら、星司さんと一緒にこんな風に年を重ねていたのかも知れない」。遠い昔に別れた二人の恋人が、久しぶりに再会した時のような響きのあるこの台詞は、本当に涙ものでした。最後にウルトラタッチをするシーンが用意されていたのも、ファンとしては嬉しいところでしたね。

    ガイズ。やられっぱなしだった前回とは対照的に、今回は見事な反撃を見せてくれました。
    マリナさんの聴力、ジョージの動体視力、テッペイ君の知識など、隊員たちの個性がフルに発揮されていたのが良かったですね。フェニックス・フォノメノンも決まりましたし。

    トリヤマ補佐官。今回も出番なし(悲)。

    ミサキ女史。こちらも出番はありませんでした。少し残念。

    サコミズ隊長。フェニックス・フォノメノンの発射を指示。それ以外にはあまり活躍なし。

    ミライ。ヒルカワに裏切られっぱなしでした。それでも尚、ヒルカワに優しく接した彼は本当に立派ですね。アヤさんにキスして貰ったのは羨ましいかぎりですが(笑)。
    しかし、メビウスって人間体でも結構いろんな技を使えるんですねぇ。ディフェンスサークルまで使えるとは思いませんでした。
    ですが、今回ヒルカワという一番知られてはいけない相手に正体を知られてしまいました。たぶん、正体を知ってる人の人数は、テレビ中継で全国民に知られてしまったガイアについで、歴代二番目でしょうね。ま、今回の場合は仕方ありませんが…。

    メビウス。今回はバーニングブレイブを発動。
    バトルフィールドが異次元という敵のテリトリーだった事や、ヤプールの策略でガイズと引き離された事、メビウスキラーとのダブルヘッダーだった事など、いくつもの要因が相まって苦戦を強いられ、一度は倒れますが、アヤさんや北斗さんの言葉で力を取り戻して戦い、見事巨大ヤプールを倒しました。

    暗黒四天王。メフィラス星人とグローザムが登場。彼らの会話によれば、二番手はデスレムらしいですね。
    異次元世界。ヤプールの生み出した世界。ヤプール曰く「破滅の未来」。
    壊滅した東京都心が再現されており、周辺は砂漠になっています。砂に埋もれた時計はシュールレアリズム絵画を彷彿とさせるものでした。そして、砂漠を散々歩いた末に、壊滅した東京を目の当たりにするという描写は映画「猿の惑星」(1968)のラストシーンと重なりました。
    たぶん、ヤプールはヒルカワがパニックに陥って仲間割れを起こす事を見越していたんでしょうね。周到な心理作戦だと思います。まったくヤプールは恐ろしい相手でした。


    次回は…、おっ!エースに続いて帰マン登場ですね。しかも、郷秀樹も出演するようですね。楽しみ楽しみ。
    ですが、どうやらヒルカワが喋ったらしく、ミライの正体が大衆の知るところとなった模様。うーん、これは見逃せませんね。
    February 16

    ウルトラ書籍

    今日、書店に足を運んだところ、「テレビマガジン特別編集 ウルトラマン」(講談社)という雑誌を見つけたので、早速購入しました。
    まず、表紙には初代マン(Aタイプ)の横顔アップが、裏表紙にはマンとメフィラス星人の格闘シーンのスチール写真がそれぞれ大きく印刷されていますので、たくさんの雑誌の中にありながら、存在感があります。表紙のバックは渋いグレーですが、ファンにとっては輝いて見えます。
    内容は、初代マンの各話解説やキャラクター紹介、裏話に至るまで幅広く載っています。
    他のウルトラシリーズには一切触れず、話題を初代マンだけに限定しているところが潔いです。その分、情報の密度は濃く、これまでの書籍以上に詳しくいろいろな事が書かれています。特に、この本では怪獣やウルトラマンのスーツに関する研究に力を入れられていて、読んでみると大変興味深いです。
    何より、私が気に入ったのは、ビジュアルな資料、つまり写真が多用されている点です。普通の書籍では、文字だけの解説で片付けられがちな、マイナーなサブキャラ(要するに脇役)も、ちゃんと写真入りで紹介されているのも嬉しいです。
    単価は1500円(税別)とちょっと高いですが、それだけの価値はあるので、ファンの方なら買って損はないと思います。
    February 13

    イラストUP!

    春風がそよぎ、花のつぼみがほころび始めた今日この頃、新たな可能性を求めてイラストを描く…。
    さあ、今週も気合を入れていきましょう!!
    まず、最初はリクエストのあった小田夏美さん(忍者姿)。コクピットバージョンとどっちにしようか迷いましたが、こっちにしました。
    二枚目も、リクエストのあったシルバーシャーク。シルバーシャークって、光線兵器なんですけど、発射する時だけは何故か上の絵みたいに『弾』なんですよね。たぶん製作段階のミスでしょうが、あえてそのまま描かせて頂きました。
    三枚目は、これもリクエストのあったヤプール老人。彼の正体が何者だったのか、結局謎のままなんですよね。マザロン人だったという説もありますが、それでもいくつか疑問点が残るんですよね~。
    四枚目は、これもリクエストのあったマービン・ウェップ。キングジョーの時に活躍した、地球防衛軍ワシントン支部の諜報員ですね。油断してた隙を突かれて、科学者のドロシーをぺダン星人に連れ去られてしまったって人です。昭和のアナウンサーだとか、若い頃のタモリさんとか言わないで下さい。お願いします。
    五枚目も、リクエストのあったセブン第一話のモロボシ・ダン。見えざる敵クール星人が待ち構える危険地帯に進もうとするポインターを止めたシーンですね。
    六枚目は先週登場のジングウジ・アヤさんです。この作品は、新しい試みとして鼻の輪郭線を描かない手法で描きました。
    七枚目はヒルカワ。こういうキャラも敢えて書いてみたりする。
    最後は、ヤプール。特に説明はないです。
     
    感想などがあれば書いて行って下さると励みになります。
    あと、リクエストも可能な範囲で受け付けていますので、お気軽にお申し付け下さい。

    オリジナル小説 第二十八弾!!

                           ウルトラマンA THE ZERO 第二十八章 生死の狭間に…
     
     その戦闘の後、着陸したビリーによって、ルナは発見された。
     発見当時、彼は全身傷だらけでひどく衰弱し、気を失った状態だったという。
     彼はすぐにヘリで基地のメディカルセンターに搬送され、緊急の手当てを受けた。
     それから、彼は十時間近く昏睡状態にあった。
     しかしながら、変な話だが正確には彼の意識はあった。ただ、それは人間で言うところの「臨死体験」のような感じの、奇妙な夢という形であったが。
     
     彼は、まばゆい光の中を歩いていた。
    「ここは、どこだ?」
     と、彼は呟いた。すると、遠くから微かにではあったが、呼び声が聞こえた。
    「ルナ…、ルナ…」
     と、その声は連呼しながらこちらに徐々に近づいてきた。
    「誰だ?」
     ルナは少し警戒して、周りを見回した。とはいえ、何も見えなかったが。
    「ルナ。私だ」
     不意に、彼の耳元でその声はした。彼が振り向くと、そこには懐かしい顔があった。
    「ゾフィー副隊長!」
     ルナは驚いて叫んだ。
    「なぜ、ここに…」
    「お前が心配になったのだ。事態が予想外の展開を迎えているからな」
     と、彼はいった。
    「では、ここは、いったい…」
    「ここは、お前の精神世界だ。私はテレパシーを使ってここにアクセスしている」
    「予想外の展開とは、ザンパ星人の…」
     ゾフィーは頷いた。
    「私の危惧した事態は、予想より遥かに早く進行している。このままでは、近い将来、我々は新たな大規模侵略戦争に遭遇する恐れもある」
    「大規模侵略戦争?」
    「そうだ。ザンパ星人の侵略はその皮切りだろう。本格的な挙兵こそしていないが、彼らはすでに、銀河系の多くの天体に前線基地を設けている。ザンパ星人だけではない。バット星人、ババルウ星人、マグマ星人…。挙げればキリがないほどの星々が、すでにその兆候を見せている」
    「ブラックスターもそうでうすか?」
    「ああ。彼らはまだ新参者だが、油断は出来ない。すでに複数の勢力と同盟を結んでいるという報告もある。ザンパ星もそのひとつだろう」
    「そうですか…」
     ルナは目を伏せた。
     それを見たゾフィーは、そんな彼を上から見据えるようにして、
    「何か、他に訊きたいことがあるのではないのか?」
     と聞いてきた。
     ルナは黙っている。
    「レナードのことか?」
     ゾフィーは先取りして言った。
     すると、ようやく顔を上げて
    「副隊長。教えて下さい!何が彼の心をあそこまで荒ませてしまったんですか?」
     と、ルナは訊いた。
     すると、ゾフィーは急に暗い顔になって、
    「やはり、その事か…」
     と言った。
    「いずれ、話すことになるとは思っていたが…」
    「教えてください」
    「ルナ。もしかすると…いや、きっとこれはお前の望む真実ではないぞ。下手をすれば、おまえ自身が正義を見失ってしまう恐れもある。それでも訊きたいか?」
    「教えてください。僕に…。お願いします!」
    「そうか…。そこまで言うのなら…」
     そう言うと、ゾフィーはゆっくりと話し始めた。
     これは、もう2万年も前の話だ。お前とレナードがまだ幼かった頃、レナードの父ヘラクは、宇宙警備隊の副隊長で、次期隊長候補とも言われていた。また、それだけの人物だった。
     彼は、その当時、ある惑星の防衛任務に就いていた。コード:0157と呼称されたその星では、平和を愛する文明が栄えていた。彼らは決して身内で血を流すことは無かった。彼らは一切の戦力を持っていなかったんだ。我々からすれば、理想郷のような星だった。
     しかし、ある日悲劇は訪れた。
     ザンパ星人の奇襲に遭ったのだ。戦力を持たない彼らは戦争好きの星人に対してあまりに無力だった。
     ヘラクはもちろん、必死に戦った。しかし、たった一人では到底かなう相手ではなかった。彼は、M78からの援軍を待たずに、星に骨を埋めることになったのだ。
     ゾフィーは大体そんなことを言った。
     だが、ルナは納得しなかった。
    「では、なぜレナードは宇宙警備隊を憎んでいるんですか?」
     すると、ゾフィーはより一層険しい顔になった。
    「それは、当然と言うものだろう…」
     そう言って、ゾフィーは再び口を開いた。
     実は、奇襲攻撃の前に、ヘラクはいち早くザンパ星人の奇妙な動きに気づいていた。星への報告もしていた。そして、いざという時のために援軍を差し向けてくれ、ともね。
     しかし、それは結局実現しなかった。なぜか?
     宇宙警備隊を動かすのはもちろん、隊長たるウルトラの父だ。それは今も昔も同じだ。
     しかし、恒星間戦争への干渉となると、話は違う。
     評議会へ諮る必要がある。
     無論、ウルトラの父はレナードの報告をそのまま評議会に持ち込んだ。説得もした。しかし、彼らは判断を渋った。歴戦の戦士たるウルトラの父の再三の説得にも応じずに、だ。
     何故かって?
     それはいろいろある。
     当時、ザンパ星は暗黒星雲に通じているという噂があった。これは、まったく根拠のない与太話に過ぎなかったが、評議会はそこを問題にした。もし、ザンパ星との戦争になれば、ウルトラ族はババルウ率いる暗黒兵団と全面戦争になる。そうなれば、多くの犠牲は免れないと、ね。
     確かに、今ほど戦力の充実していなかった当時では、ババルウとの戦争は避けたかっただろう。しかし、実際は、ババルウとザンパの協定など存在しなかった。これは、ザンパ星人自身が流した完全なデマだったのだ。少し調べてみれば、すぐに分かることだった。が、評議会が調査を行ったのは、コード0157の悲劇の後だった。後の祭りというわけさ…。評議会は、いたずらに審議を長引かせ、必要な調査は何一つやっていなかったのだ。
     何故か?
     それは、簡単なことだ。
     彼らは、宇宙警備隊に、いやウルトラの父に嫉妬していたのだ。評議会は、英雄視されるウルトラの父を敵視した。自分たちの権威が奪われると思ったのだろうな…。だから、常に宇宙警備隊を異端視し、冷遇してきた。誰が星の危機を救ったのかも忘れて…。だが、それは結果的に、もっとも恥ずべき愚行へと繋がってしまった。
     話し終えると、ゾフィーは心なし、ほっと胸をなでおろしていた。
     ルナは暗い顔になっていた。
    「では、なぜ事件の真相は誰も知らされていないのですか?」
    「聞いての通り、事件は、ウルトラの国そのものを根底から揺るがしかねないスキャンダルだ。これが表にでれば、評議会は信頼を失い、国そのものが崩壊する。そこで、ウルトラの父はある提案をした。事件を永遠の最高機密として封印する代わりに評議会のあり方を変えろ、とね。評議会側はそれを受け入れ、それまで曖昧にされてきた宇宙警備隊という組織も確立された。以来、評議会はウルトラの父を信任し、ようやく宇宙警備隊も組織として正式に受け入れられるようになったのだ。しかし、その影で、一人の若者が傷ついていた…」
     ゾフィーは再び暗い目になった。
    「じゃあ、そんな機密をなぜ僕に…?」
     ルナは訊いた。
    「お前を信じているからだ…」
    「え?」
    「お前ならば、この愚かしい過去の記憶を、正しく使ってくれるだろうと、私は信じている」
    「……」
    「ルナ。お前一人ではザンパ星人には勝てない。だが、それはレナードも同じことだ」
    「……」
    「しかし、二人が力を合わせれば、きっと勝てると信じている」
    「ですが、敵は強すぎます。M78からも援軍を…」
    「ルナ!」
    「!?」
    「お前は忘れたのか?『ウルトラ5つの誓い』を」
     ゾフィーは強い目で、ルナを見据えた。
    「『他人の力を頼りにしないこと』…」
    「そうだ。お前たちならやれる。期待しているぞ」
     そういい残して、ゾフィーは光の向こうに消えていった。
     まもなく、ルナは意識を取り戻した。

    オリジナル小説 第二十七弾!

                    ウルトラマンA THE ZERO 第二十七章 地獄の血戦
     
     その時、ルナはある声を聞いた。いや、正確にはそれはテレパシーだった。
    「ルナ。お前は奴らと戦うな!」
     レナードだった。
    「なぜだ?僕だってウルトラマンだ。奴らを許すわけには…」
     ルナはそう返事をした。
    「馬鹿を言え!お前の力では円盤生物にはかなわん」
    「なぜ、そう言える?」
    「円盤生物はブラックスターが開発した新種の生体兵器だ」
    「ブラックスター?」
    「地球からおよそ1000万キロ離れたところにある天体だ」
    「それがなぜ、この星に…」
    「ザンパ星とブラックスターは現在同盟関係にあると聞いたことがある」
    「……」
    「円盤生物は、今までの宇宙怪獣とはわけが違う。いいか。絶対に戦うなよ!」
    「レナード!」
     しかし、いくら呼びかけてもそれ以上彼は返事をしなかった。
     ルナはウルトラリングを見た。
    (レナード…)
    「副隊長」
     ルナは言った。
    「僕を下ろしてください。地上から支援します」
     すると、ビリーはそれを快諾して、
    「分かった。だが、無茶はするなよ」
     と言って、近くに機を下ろしてくれた。
     ルナは礼を言うと、機を降りて、シルバーブルーメの方へ駆け出して行った。
     数秒後、青い光が現れた。

     同じ頃、レナードはその「赤い殺し屋」に苦戦していた。
    「ギャオ!」
     ノーバは右手のムチで、容赦なくレナードを襲った。彼は、それをかわすので精一杯だった。
    (畜生!何て速いムチ裁きだ…)
     レナードは作戦を変えた。
     レナードは高くジャンプすると、敵の頭越しにバック転をし、その背後に回った。
    「デュワ!」
     レナードはアイ・スラッガーを投げた。
     その刃は、ノーバの右手を見事に切り落とした。
    (次はその頭だ…)
     彼は、戻ってきたアイ・スラッガーを、もう一度投げつけた。
     しかし、こちらを振り返ったノーバは、その刃を左手のカマで、見事に弾き返したのである。
    (なんだと…)
     すると、ノーバの両目が妖しく輝いた。
     ノーバは、口から大量の赤いガスを吐き出し、やがて完全に姿が見えなくなった。辺りはガスのせいで、真っ赤に染まった。
    (どこだ…、どこへ行きやがった?)
     レナードは透視をして見た。が、何も見えない。どうやら、このガスには透視光線を遮断する効果もあるらしい。
    (畜生!)
     その時だった。
     レナードは背中に鋭い痛みを感じた。
     ノーバに切りつけられたのである。
    (後ろか…)
     レナードは振り向きざまにアイ・スラッガーを投げつけた。しかし、それは空しく空を切っただけだった。
    (どうなっている?)
     すると、また後ろから切りつけられた。
     今度はハンドビームを放ったが、それもまるで手ごたえが無かった。
     そんな、悪夢のような攻防が果てしなく続いた。
     だんだんと、レナードは体力を失っていった。
    (畜生…。ガスさえなければ…)

     同じ頃、ルナも悪夢に苦しめられていた。
    「デュワ!」
     ルナは、シルバーブルーメにパンチレーザーを放った。
     しかし、それはその半透明な身体を素通りしたに過ぎなかった。どうやら、この円盤生物には、光線系の技はあまり効果が無いらしい。
     今度はシルバーブルーメが攻勢に転じた。
     ブルーメは、黄色い溶解液を、触手の先から一斉に噴射した。
     不覚にも、ルナはそれを浴びてしまった。
    「うおお…」
     ルナはもんどりうって苦しむ。
     それを見たブルーメは、今度は触手を彼の四肢に絡ませ始めた。
     ルナは必死に抵抗するが、無数の触手は容赦なく彼に襲い掛かった。
    「畜生!」
     ビリーはロケット弾でブルーメを撃った。
     しかし、相手はまるで意に介さない様子で、黙々とルナへの攻撃を続けた。
    「人間なんて、眼中に無いってわけか…」
     悔しそうに、ビリーは歯噛みした。
     そうしているうちに、ブルーメは今度はルナを飲み込もうと、身体の下になっていた大きな口を開いた。
     口の中には未消化のいろいろなものが見えた。
     それを見て、ビリーは「おや?」と思った。
     その口の中に、タンクのようなものが見えたからである。
    「しめたぞ!」
     ビリーは小躍りした。
     それは高圧ガスタンクだった。おそらく、これも武器庫に保管されていたものだろう。
     ビリーは機体をシルバーブルーメの口に対して正面の方向に移動させた。
    「待ってろ、巨人。今助けてやる」
     そう言って、ビリーはトリガーを引いた。敵の口を狙って。
     爆発、炎上。そして、沈黙。
     夥しい量の煙があたり一面を覆い隠した。
     ルナに絡み付いていた、触手もいつの間にか力を失っていた。ルナはゆっくりと立ち上がった。
     やがて、煙が薄れてきた。すると、そこには、未だ健在な敵の姿があった…

     同じ頃、レナードは窮地に陥っていた。もはや、彼のエネルギーは限界に近づいていた。
    (畜生…。こんなところで、俺は負けるのか…)
     その時だった。
     突然、辺りを覆っていたガスが、薄れていった。突発的な強風が吹いたのだ。それは言うまでもなく、ルナを救った爆発によるものだった。
    (ん?)
     レナードは周囲を注視した。すると、ある一点に薄っすらと、ノーバの姿が浮かび上がっていた。
    (そこだ!)
     レナードは、渾身の力を込めて、アイ・スラッガーを投げ付けた。
     それは、美しい軌跡を描いて、殺し屋のカマを切り落とした。
    「ギャ!」
     ノーバは信じられないという様子で、無惨に切り落とされた自分の左手を見た。
     するとノーバは、今度はこちらをじっと見据えた。のっぺりとしたその顔は、能面のように決して動く事はなかったが、その奥に渦巻く、冷たく陰湿な憎悪をレナードは感じた。
     暫くそんな睨み合いが続いた。張り詰めた空気が辺りを支配した。
    (もし、次の一撃が来たら…)
     そんな恐怖が、レナードの脳裏をよぎった。
     しかし、そんな彼の不安をよそに、ノーバは意外な行動に出た。
     突然舞い上がった赤いガスと共に、音もなく消え失せたのだ。拍子抜けする程にあっけなく。
     その直後、糸の切れた操り人形のように、レナードは崩れ落ちた。

     その頃、ルナは、シルバーブルーメと対峙していた。
    (こいつ、まだやる積もりか…)
     肩で息をしながらも、彼はファイティング・ポーズを崩さなかった。
     とうにカラータイマーは点滅していた。この分では、もってあと一分か…。その短時間でこの怪物を倒せるかどうか、ルナには自信が無かった。
     すると、敵は予想外の動きに出た。
     ブルーメは触手を畳むと、再び円盤形態となり、回転しながら、ゆっくりと上昇していった。
     すると、シルバーブルーメは突然黄色いガスを撒き散らし、その中に隠れてしまった。そして、
    「あッ!」
     ガスが晴れると、もはやそこに敵の姿は無かった。
     ルナもビリーも、しばし呆然となった。
     その後、膝から崩れ落ちるようにしてその場に突っ伏すと、ルナの巨体は消失した。

    四つのガンスピーダー

    先日、いつものスーパーのセールで、こんなもの(↓)を購入しました。
    これも食玩の一種で、以前にご紹介した『ガンブースター』と同じシリーズです。
    価格は、なんと定価の30%オフ!!現品処分品だったらしい。
    これを逃す手はないと、早速購入しました。
    シャーシはチョロQになっていて、後ろに引っ張ると前に進みます。
    さらに、これのすごいところは、速度が二段階に変化する事です。
    最初は不安になるくらいゆっくりですが、途中で急加速するので、油断してるとテーブルの上から落ちてしまいます。
    これはバックビュー。結構細部まで再現されています。
    これは、『ガンウィンガー』『ガンローダー』に付属していたガンスピーダーとの比較。
    食玩版の方は、付属品のよりもひとまわりほど大きく作られています。
    こうして並べて見ると、食玩の方はさすがにチープに見えてしまいますが、これはこれで結構楽しめます。
    February 10

    メビウス第43 話感想

    メビウスが倒れ、ガイズジャパン全滅?遂にヤプールの悲願達成か?という内容だった今回。では、感想にいってみましょう。

    メビウスキラー。エースキラーがガディバと合体してアップグレードしたもの。強い!とにかく強い!!清水紘治氏演じるヤプールの指示で街を破壊しまくってメビウスを挑発。そして、戦闘ではメビュームシュートを立て続けに二発発射してからメビュームブレードでチャンバラ対決。さらに、メビュームバーストで大ダメージを与えました。たぶん、アヤさんが居なかったら、この段階でメビウスキラーが勝っていたでしょうね。最後は、タロウ直伝の「メビュームダイナマイト」に敗れますが、それでもほぼ相討ちにまで持っていった実力は、敵ながらさすがだと思いました。

    ヤプール。先週に引き続き、清水紘治氏の怪演が冴えていました。色とりどりの風船と、黒装束のミスマッチさが不気味でした。34年目にして、メビウスとガイズを罠に掛けて一網打尽にするという、悲願を達成しました。
    名立たる宇宙の武将たちを前にしても、まったく萎縮する様子はなく「いずれお前たちも超獣に改造し、我が支配下に加えてやる」などと豪語してました。しかし、そんな彼までもが仕える皇帝とはいったい?

    他の四天王。番組冒頭の映像で言うと、右から順番に、メフィラス星人、グローザム、デスレムです。何だか、彼らの会話がえらく古風に聞こえるのは、なぜ?

    皇帝。「皇帝」などと自称しているところを見ると、エンペラ星人でしょうか?今回は顔はおろか、名前すらでませんでしたが、四天王の顔触れからして、かなりの奴だという事はわかります。しかし、宇宙っていつから帝政になったんでしょうね(笑)。

    ジングウジ・アヤ。劇場版に登場の海洋学者。なんと、あのタケナカさんの孫娘(えー!!)。どうやら、Uキラーザウルス・ネオ戦の段階でメビウスの正体には感付いていた模様(まあ、気付きますよね。あのシチュエーションだったら)。どうでも良い事ですが、私的には弟のタカトも感付いている可能性大だと思います。
    どうやら、ミライにたいして好意を抱いているようですね(ミライの方は気付いていないようですが)。
    なぜか受難続きの彼女ですが、今回はヒルカワにストーキングされたり、突き飛ばされたりした上に、ミライやヒルカワとともに、異次元に連れ去られました(本当に可哀想ですね)。

    ヒルカワ。かつてスザキとつるんでミライやコノミさんをハメた悪徳記者。まったく反省の色はなし。今回はミライとアヤさんをストーキングして、スキャンダル記事を書こうとしていた模様。しかし、二人にからんでいたところ、エースキラーの出現にビビって一旦逃走(ナイスタイミングだぜ、ヤプール!)。ですが、その際にアヤさんを突き飛ばしました(なんて奴だ!)。
    そのあと、どこからか再び湧いて出てきて、メビウスキラーを倒して力尽きたミライを「ウルトラマンが命懸けで怪獣を倒したって言うのに、ガイズの隊員さんはビビって気を失っちまったのか?」と言って嘲笑(どこまでも最低だ)。
    しかし、最後はミライたちと一緒にいたため、もろとも異次元に落ちました。

    タケナカ総議長。先週に引き続き登場。フェニックスネストの発進許可や、宇宙空間への追撃許可などを出しました。

    トリヤマ補佐官。今回は出番なし。先週の「ようやく矛先が日本から逸れたと思ったのに」という失言のせいで、謹慎処分でも食らったんでしょうか?

    ミサキ女史。今回はあまり活躍なし。タケナカ総議長の補佐を担当していました。

    サコミズ隊長。今回は、隊長として初めての失敗談。普段は行動に慎重な彼ですが、今回はなぜか時空波の追撃を断行しました(マリナさんとジョージの言うことを聞いていれば…)。リュウの熱血に感化されたんでしょうか?

    マリナさんとジョージ。時空波の発信元は罠かも知れないと出動には慎重でしたが、結局は場の雰囲気で出動する羽目になりました。
    特に、マリナさんは華麗な操縦桿さばきで巨大なフェニックスネストを操り、謎の物体の攻撃をかわすなどの活躍を見せてくれました。

    テッペイくんとコノミさん。今回はあまり活躍シーンはありませんでしたが、ヒルカワと顔を合わせずに済んだのが不幸中の幸いですかね。

    ガイズ。今回は完全に敵の術中にはまり、月に墜落。あわや全滅の危機を迎えます。というか、ガイズスペーシーにもフォローして欲しかったですね。

    フェニックスネスト。ベロクロン戦以来二度目のフライトモード運用となった今回。前回は、セッティングに四時間くらいかかりましたが、その後いろいろと改良が進められたのか、かなりスピーディーに出動できました。
    前回は、かなり機動が重いイメージが強かったですが、今回はガンフェニックス並みの高い機動性を見せてくれました。さらに、大気圏を脱出する事も出来る事が判明。謎の物体を追撃して月までやってきますが、変なフィールドに引っ掛かり、墜落してしまいました(だから罠だって言ったのに…)。
    墜落シーンがCGではなく、すべて実写で再現されていたのがうれしかったですね。映画「アルマゲドン」ワンシーンを彷彿とさせてくれました。
    余談ですが、今回はミニチュアワークに、これまで以上に力が入ってましたね。エースキラーによる破壊シーンも、かなり迫力がありました。また、敵キャラの造形も良かったです。エースキラーの金色の部分に施されていた「よごし」がいい味を出していました。

    ミライ。相変わらずアヤさんにはタジタジでした。ポップコーンが食物だという事を知らなかった事が判明。アヤさんと一緒にいるところをヒルカワに見つかり、絡まれました。
    いろいろあって、メビウスキラーと戦う羽目になり、辛くも勝利しますが、力尽き、異次元に連れ去られました。

    メビウス。エースキラーと強化体メビウスキラーに苦戦。命懸けの新技「メビュームダイナマイト」で辛くも勝利しますが、大量のエネルギーを消費したため、遂に力尽きました。


    さて、来週は異次元世界に連れ去られたミライたちの運命を描くみたいですね。ミライとヒルカワの殴り合い(?)や、巨大ヤプール&ルナチクスの登場がある模様(ルナチクスは、絶対にでないだろうと諦めていたので、嬉しいです!)。さらに、エースの再登場や南夕子の出演も期待できそうですね。
    いやあ、楽しみですね。この調子でウルトラマンたちにはどんどん登場して欲しいですね(特に光太郎さんには)。
    February 06

    きさらぎ初頭のイラストUP

    さあ、今年もオニデビルの…、いやオニバンバの…、いやいや節分の季節ですね(もう過ぎたけど…)。毎年食べる豆の数が増えていく悲しみを噛み締めつつ、今日もイラスト紹介に行ってみましょう!
    一枚目はさこっち。何故かあんまり描いた事がありませんでしたね。
    二枚目はタケナカ参謀…失礼、最高総議長です。あえて長文は書きません。じっくりとご覧下さい。
    三枚目はゴモラ。凹凸の多い怪獣なので、描くのに苦労しました。
    四枚目は、巨大ヤプール。不気味さや邪悪さを再現するのに苦労しました。カラーリングやデザインはA登場時のものを参考にしました(タロウ登場時のものはあまり好きじゃないので)。43話以降の活躍に期待大です。
    五枚目は、「恐怖の円盤生物シリーズ第7弾!」デモスです。胴体部分の色が、色鉛筆のバリエーションにも無いような複雑な色だったので、再現に苦労しました。「オレンジでもないし、赤でもない…」苦心の末、赤系統の色をいくつも塗り重ねて、やっと近い色が出せました。似ているといいのですが…。
     
    また感想などを残して行って下さると、励みになります。リクエストも受け付けておりますので、宜しくお願い申し上げます。

    オリジナル小説 第二十六弾!!

                   ウルトラマンA THE ZERO 第二十六章 迫りくる危機

     それから二日後のことだった。
     防衛軍の宇宙監視用超高感度レーダーが、月に向かう二つの未確認飛行物体を捉えていた。
    「何だ、これは?隕石か?」
     ビリーは訊いた。
    「それはありません。見てください。二つの光点は、一定の距離を保ちながらほぼ同じスピードで、同じ軌道を描いています。しかも、他の天体の引力の影響を全く受けていないんです。これは不自然ですよ」
     アルバートが解説した。
    「では、これは怪獣ですか?」
     ルナが訊いた。
    「いや、それも無いと思う。見てくれ。機影がどちらもきれいな円形だ。円形の怪獣がいないとは言わないが、これは人工物である公算が強いな」
     シュペーマンが言った。
    「つまりUFOってこと?」
     とクリス。
    「まあ、そんなところかな…」
     自信なさげにシュペーマンは言った。
    「隊長。出動しましょう」
     ビリーが言った。
    「まあ、待て」
     リューは彼を制した。
    「なぜです?奴らは侵略者ですよ」
    「どうしてそうと分かる?まだ、月に来るとも決まってないんだぞ」
    「しかし、スペーグスは明らかにエイリアンの手先でした。このタイミングで更に円盤が現れたとなると、ほかに考えられないでしょう」
    「だが、エイリアン=侵略者でもないだろう。ウルトラマンの例がある」
    「あれは例外ですよ」
    「例外が一つだけとは限らんよ」
     そう言って何とか彼を説き伏せると、リューは
    「しかし、だからといって、油断は禁物だ。仮にあれが侵略者と分かったときの備えは必要だ。全員に、今から24時間態勢の出動待機命令を出す。許可なしに、持ち場を離れないこと。いいな?」
    「了解」
     全員がそれに答えた。
    「では、一時解散」


     同じ頃、作業小屋のレナードは不意に背筋に冷たいものが走るのを感じた。
     何だ、この戦慄は…?久しく感じない不吉な予感。これはもしや…。
     レナードは干草のベッドから起き上がった。
     だいぶ傷は癒えたのだろう。今度は傷は疼かなかった。
     彼は木戸を開けて、外に出た。
     外は珍しく曇っていた。どんよりした、鉛色の空をレナードは見上げた。
     その時、聞き覚えのある、あの声が聞こえた。
    「今夜だ!」
     レナードは声のした方を見た。そこには予想通りあの怪人――ザンパ星人が立っていた。
    「今夜、我々は月に対する本格攻撃を開始する」
    「宣戦布告というわけか…」
    「そうなる」
    「何の用だ?開戦を前に俺に始末に来たか?」
     レナードは身構えた。
     すると、相手は笑って
    「相変わらず血の気が多いな」
     といい、続けて
    「最後のチャンスを与えに来たのさ…」
    「チャンス?」
    「我らに付け。そうすれば、悪いようにはしない」
    「何度言われても、同じことだ。貴様らに身を落とすくらいなら、討ち死にした方がまだマシというものだ」
     すると、ザンパ星人はまた高笑いした。
    「そうか。それは残念だ。ならば、今夜がお前の命日だ。覚悟しろ!」
     そう言い残して、再びザンパ星人はいずこかへと消え失せた。まったく逃げ足の速い連中だ。
     ちょうどその時、カレンがやってきた。
    「誰かと話してたの?」
     彼女は訊いて来た。しかし、それには答えずに、
    「カレン。俺は行かなければならない」
     とレナードは言った。
    「そう…」
     カレンは意外と冷静にそんな返事をした。
    「世話になったな…」
     そういい残して、レナードは去ろうとした。が、その時、後ろから
    「帰ってきてくれる?」
     という声を聞いた。レナードは一瞬立ち止まったが、また黙って歩き出してしまった。


     それから数時間後、事態は急変した。
     非常召集のブザーで、全員が作戦室に集められた。
    「何事ですか?」
     ルナは訊いた。
    「大変です。例の円盤が、急速にスピードアップしました。このまま行けば、30分以内に月に到達します」
     当直で、レーダーを監視していたアルバートが言った。
    「まずいな…。全主要都市に、緊急避難命令を発令しろ!」
     リューは言った。
    「我々も出動準備だ!」


     二機の怪円盤は、不気味な速度で月を目指していた。それらは非常に異様な形をしていた。
     すぐに三機のコスモバードが出撃したが、その時にはすでに、円盤は衛星軌道まで近づいていた。
    「何てスピードだ。本当に誰かが乗ってるのか?」
     アルバートが言った。
    「どうします?」
     ビリーが指示を仰いだ。
    「うかつに攻撃は出来ない。とりあえず、コミュニケーションを図ろう。アルバート、信号を送って、反応を見ろ」
    「了解」
     アルバートはキーボードを叩き、信号の発信装置を起動した。そして、とりあえず停船を求める内容の信号を送ってみた。
     しかし、円盤は止まるどころか、返信すらしてこなかった。
    「おかしいな…」
     アルバートは同様の作業を繰り返した。が、結果は同じだった。
    「駄目です。反応ゼロ。まるで、コンタクトが取れません」
    「仕方ないな…。少々手荒だが、威嚇射撃をしよう。全機、配置につけ」
     リューは命令した。
     その命令に従って三機はそれぞれの配置についた。
    「撃て!」
     三機は威嚇射撃を始めた。
     レーザーが円盤すれすれのところをかすめていく。しかし、円盤はまるで意に介していない様子だった。
    「なめてやがる…」
     と、ビリーは唇を噛んだ。
    「このままでは、街が危ないです。撃墜許可を」
    「待て。それには、まず上の許可が…」
     とリューが言いかけたとき、本部からの通信が入った。
     それは、参謀議会が全会一致で、撃墜を許可した、という内容であった。
    「やむを得ん。全機、円盤を撃墜しろ。都市への侵入を許すな」
     その指示によって、三機はそれぞれ二機の円盤に攻撃を始めた。
     レーザー、ミサイル…。さまざまな攻撃を加えた。しかし、円盤は反撃すらしてこなかった。
    「無人なのか…?」
     ビリーは呟いた。
    「いえ。それはありません。内部には、確かに巨大な生命反応が確認されています」
     シュペーマンが言った。
    「巨大な生命反応?じゃあ、もしかして、中身は…」
    「怪獣?」
     ルナは唾をゴクリと飲み込んだ。
    「一匹でも厄介なのに、二匹も現れたら冗談じゃない。何が何でも撃ち落すぞ」
     その時だった。
     突然円盤たちが二手に分かれた。
     一機はソレイユシティーに、もう一方は別の方に向かった。
    「あいつは、どこに向かってるんだ?」
    「あの先には防衛軍の武器庫があります」
     ルナが言った。
    「それが狙いか…」
     そのとき、リューからの指示が入った。
    「ルナとビリーは武器庫に向かった方を追え。我々は、ソレイユ・シティーを守る」
    「了解」
     そして、二人を乗せた二号機は、そちらの円盤を追った。
    「これでも食らえ!」
     ビリーは高出力レーザーを連射した。それらは確かに円盤に命中した。しかし、まるで手応えがなかった。
    「おかしいな…」
     ビリーは根気よく攻撃を続けた。するとある時、円盤は徐々に速度を落とし、高度を下げていった。
    「やったぜ」
     それを見たビリーは指を鳴らして喜んだ。しかし、ルナは何か不吉なものを感じた。
    「副隊長。どうも様子が変です」

     円盤はそのまま高度を下げていった。しかし、円盤は着実にある場所を目指していた。
    「あッ。武器庫が…」
     ビリーは叫んだ。しかし、手遅れだった。
     円盤は武器庫の建物の真上に覆いかぶさるようにして、ゆっくりと着地した。
    「最初からそのつもりだったのか…」
     ビリーは舌打ちした。
    「副隊長。あれは…」
     ルナが指さして叫んだ。見ると、円盤から無数の触手のようなものが伸びているように見えた。
    「何だ、あれは…」
     ビリーは目をこすってもう一回よく見た。しかし、やはり同じように見えた。
    「馬鹿な…。円盤そのものが生物だったというのか!」
    「生きている円盤…、円盤生物!」
    「何てことだ…」
     その円盤生物。それは後に、地球人類によってシルバーブルーメと呼ばれる、最凶の悪魔だった。
     シルバーブルーメは、黄褐色のどろどろした液体を、身体の下の建物に流し込んだ。それは、あらゆるものを溶かす溶解液だった。そうして消化されたものを、シルバーブルーメが啜って呑み込むのだ。
    「隊長。緊急事態です!円盤は生物でした!!」
     ビリーは報告した。
    「こちらでも、それは確認している」
     リューはそんな返事をした。
    「では、そちらの円盤も…」
    「そうだ。こいつも生物だ。赤いガスを撒き散らしている!」


     その頃、ソレイユシティーの円盤は正体を現し、右手にムチ、左手にカマを持った赤いテルテル坊主となっていた。後にノーバと呼称されるその怪物は、赤いガスを吐いて暴れていた。
    「あのガスの成分は何だ?また、毒ガスか?」
     リューは訊いた。
    「いいえ。少し違います」
     キーボードを叩きながら、クレアは答える。
    「成分を分析した結果、あのガスには一種の幻覚作用および、興奮作用があることがわかりました」
    「吸うとどうなるんだ?」
    「極度のパニック状態に陥り、人々は暴徒と化すでしょう」
     クレアは、科学者らしく冷静に答えた。
    「不気味な上に、何て恐ろしい奴だよ…」
     シュペーマンは呟いた。
    「だが、我々が逃げるわけには行かない。慎重にいくぞ」
     リューはそう言って発破をかけた。
     その時だった。
     黒い光が舞い降りた。
    「現れたな…、二人目の巨人…」

    オリジナル小説 第二十五弾!

                   ウルトラマンA THE ZERO 第二十五章 束の間の平和に
     
     レナードは、その翌日もその小屋にいた。
     今日も彼女がスープを運んできてくれた。
     薄味で、具は粗末だったが、旨かった。
     それを平らげてから、レナードは
    「昨日から思っているんだが、この村はやけに静かだな。人はどれくらい住んでいるんだ?」
     と聞いてみた。
    「一人だけよ。今は二人かな…」
     カレンは答えた。
    「何だって?じゃあ、君は一人で暮らしているのか?」
    「そうよ」
    「なぜ?」
    「あたし…、一人ぼっちだから…」
    「孤児なのか?」
    「そんなところ…」
    「だったら、街に住んだほうが良いんじゃないか。その方が支援を受けられる」
    「いいのよ。あたしはこれで…」
     カレンは言った。その目の奥には、どこかそこはかとなく暗いものを感じた。
     しかし、レナードはそのことに関して、それ以上何も言わなかった。代わりに、
    「なぜ、俺を助けた?」
     と訊いた。
     すると、彼女は笑って
    「弱ってる人を助けるのは、当然じゃない」
     と答えた。
     だが、レナードはそれだけではないような気がした。彼女は無意識に、俺の中に何かを見出したのではないか…
    「ところで…」
     今度は彼女から切り出してきた。
    「あなたを何て呼んだら良いのかしら?」
     レナードはハッとした。そうだ。考えてみれば、彼女は一度も自分から俺に質問をしてきたことは無かった。彼女はそれだけ気を使っていたということか…
    「レナードだ」
     彼は正直に答えた。
    「レナード…、いい名前ね」
     カレンは心からそう言っているようだった。
     何年ぶりだろうか。こんなに気を許して話せる相手に出会ったのは。
     レナードは思う。
     はるか彼方、M78星雲を離れた頃からだろうか。いや、もっと前だ。そう、あの事件からだ。俺が心を許せる相手を失ったのは…

     同じ頃、ルナは一人カフェテリアで遅い朝食を摂っていた。
     コーヒーをかき混ぜながら、昨夜の隊長の言葉を頭の中で反芻させていた。
     そうだ。僕は今、一人のウルトラマンである前に、一人の人間なんだ。この星を愛する一人なんだ。これからは、この星のやり方で行こう。そして、ザンパ星人に勝つのだ。
     その時、隣の席に誰かが座った。
     柑橘系の香水の匂い――もはや顔を確かめるまでもない。
    「おはよう、クレア」
     ルナは微笑した。
    「おはよう」
     クレアも同じように笑った。
    「安心したわ」
    「え?」
    「昨日、隊長に絞られてヘコんでるかと思った」
    「隊長はそんな人じゃないよ。僕らのことを良く分かってくれてる」
    「そうね…」
     クレアはレモンティーを啜った。
    「ところで…」
     クレアは言った。
    「この前、“奴ら”って言ってたけど、もしかして、スペーグスを操っていた相手に心辺りがあるの?」
     処理班の調査の結果、スペーグスが特殊な装置によってコントロールされていたことがすでに判明していた。
    「……」
    「ねえ。知ってるなら隠さないでよ」
     クレアは彼の目を覗き込んだ。
    「確証があるわけじゃないんだ。変なこと言って、また顰蹙を買っても良くないからね…」
     と、ルナは言った。
    「じゃあ、私だけ…」
    「え?」
    「他の人には言わないから。ね、お願い」
     クレアは手を合わせて頼んだ。
     ルナは暫く困った顔をしていたが、
    「じゃ、絶対内緒だよ」
     と断ってから話しはじめた。
    「怪獣を操っていたのはザンパ星人だ」
    「ザンパ…星人?」
    「うん。ただ、これはちょっと聞いた話だから、確証はないけど…」
     ルナはあくまで慎重な言い方をした。
    「ザンパ星人はまた攻撃してくるの?」
    「分からない。でも、この話が本当だとすれば、これで終わりと言うことはないと思う」
    「じゃあ、この平和は長くは続かないのね…」
     クレアは、どこか物悲しげに呟いた。

     レナードは、板張りの小屋の壁の隙間から外をぼうっと眺めていた。
     外では、カレンが作物に水をやったり、家畜用の干草をほぐしたりしていた。
    「俺は何をやっているんだ…」
     ザンパ星人の次の攻撃がいつ始まるか分からない。どんな形でくるのかさえ分からないのだ。そんな時に、俺はこんなところで…
     その時、ふとかつての親友の顔が浮かんだ。
     ルナ…、お前では奴らに勝てない。奴らは、お前が思うよりもずっと恐ろしい相手だ…
     レナードはこれまでも、ザンパ星人の要塞惑星のいくつかを潰したことがあった。しかし、それらはいずれも手強かった。命を落としかけたことも一度や二度ではない。今でも多くの古傷が身体に刻まれていた。
     レナードは、ザンパ星人の戦力を知っていた。彼らの宇宙船団の恐ろしさも知っている。恐らく、まだ碌に経験も積んでいない今のルナでは、奴らの格好の餌食になるだろう。
     ルナ…、優しさだけでは、きれいごとだけではこの戦争には勝てないぞ…。
     
     レナードは心の中で、何度となくそう繰り返した。

    「宇宙人による攻撃だと?」
     フォース長官は驚いた様子で言った。
    「はい。科学班の分析によれば、スペーグスをコントロールしていた装置は、太陽系には無い未知の金属が使われているそうです」
     リューは報告した。
    「怪獣の次は宇宙人か…」
    「厄介なことになりそうですね」
    「まったくだよ」
     長官は視線を宙に泳がせて言った。
    「ところで、君のところに一人“問題児”がいると聞いたが…」
    「は。それは事実です。が、すでに解決済みです」
     リューは言った。
     すると、長官は笑って、
    「さすがだな、リュー君。君も昔は相当な問題児だったからな」
     すると、リューは苦笑して、
    「はあ…。それはもう昔のことですよ…」
     と顔を赤くした。
    「あれは、もう何年前になるのかな?確か、私がまだ参謀だった頃のことだよ」
     懐かしそうに、その老人は言った。
    「いい時代でした…」
     リューも逆らわずにそう言った。
    「これから、この星はどんな運命をたどるんだろうか?」
    「……」
    「息子や孫たちに未来を残してやりたいものだよ。過去に負けないくらい、すばらしい未来をな…」
    「それは…、これからの我々の努力次第です」
     と、リューは言い、長官もそれに大きく頷いた。そして、窓から空を仰ぎ見ると、
    「今日も、一日晴れるといいな…」
     と、独り言のように呟いた。
     

    帰ってきた食玩

    先日、スーパーのお菓子売り場に足を運んだら、また見つけましたよ。
    今回はHDウルトラマンシリーズです。劇場版メビウスのDVD発売に合わせて売り出された模様。劇場版に登場したウルトラマン(インフィニティー以外)のフィギュアが1箱に一体ずつ同梱されています(全7種)。
    まずは、箱。今回は前回の反省から、全種まとめ買いしようと思ったんですが、あいにくタロウが売り切れていたので、それ以外の六種を購入しました。
    これは中身。袋は、パーツごとに区切られているタイプなので、パーツ同士がこすれあって傷が付く事はありません。
    一体目はゾフィー。足元にABS樹脂製のスタンドを装着する事で、安定する設計。目の部分は透明な素材が使われているので、よりそれっぽく見えます。ボディーラインが劇場版で使用されたスーツと微妙に違うところがミソ。
    次はウルトラマン。これは八つ裂き光輪の発射ポーズが再現されています。八つ裂き光輪の部分はスタンドと同じABS樹脂製。少々バランスが悪いので、スタンドが無いと立ちません。
    次はセブン。これはエメリウム光線の発射ポーズが再現されています。目の部分は、初代マンやゾフィーと違って黄色っぽい素材が使用されています。アイスラッガー部分は、取り外しが可能な設計になっています。
    これはジャック。ウルトラブレスレットの発動ポーズを再現したものらしいです。かなり細かいラインまで忠実に再現されています。このシリーズには珍しく、スタンドなしでも立ちます。
    これはウルトラマンA。ギロン人・アリブンタ戦の時の、ウルトラジェネレーターの装着シーンを再現したもの。ウルトラジェネレーターはどちらかと言えば、ゾフィーの技だったような気がしますが、あんまり細かい事は気にしない事にしましょう。これは、立てるのにかなり苦労しましたよ(笑)。安定がすごく悪いんです(私が買ったやつだけかも知れませんが…)。スタンドをつけても、油断してると後ろにこけちゃったりして。写真撮影も大変でした(汗)。目の部分には、セブンとはまた違う色の部品が使用されています。
    そして、これはメビウス。たぶんメビュームスラッシュの発射シーンを再現したものと思われます。これも、多少安定が悪いので、スタンドが無いと倒れます。しかし、その分装飾はかなり凝っていて、メビウスブレスも結構良くできていました。
    最後は全員集合。本来ならショーケースに入れるところですが、無いので、ティッシュ箱を加工して簡易式のケースを作ってみました。ちなみに、撮影後は正面の開口部に透明のビニールを張って、ホコリ対策もとりました。
    February 03

    メビウス第42 話感想

    いやあ、今回は興奮しましたね、久々に。さて、感想にいってみましょう!
    謎の男(というか、明らかに巨大ヤプール!)。清水紘治氏がいい味を出していましたね。どうでも良い事ですが、ヤプールの人間体って、てっきり劇場版で声優を担当された玄田哲章氏だとばかり思っていましたので、意外でした。
    しかし、こうも簡単に復活を遂げるとは…。さすがは異次元人!「ヤプール死すとも超獣は死なず」と言いますが、実際は「超獣死すともヤプールは死なず」なのかも知れませんね(笑)。
    しかし、やはりディメンショナル・ディゾルバーなんか効いていなかったんですね(じゃあ、ベロクロン戦の苦労はいったい…)。アサミさん、カムバック!

    ガディバ。ゴモラとレッドキングと同化していたガス状生命。同化した生物の生体情報を再現する事が出来る宇宙生物という設定。ヤプールが操っていたところを見ると、超獣の一種なのかも知れませんね。どうやら、来週メビウスキラーが登場するようですから、メビウスキラーを作るためのデータ収集が目的だったのかも知れません。

    ゴモラ。スーツはマックス仕様でしたが、効果音は初代のものが使用されていました。
    しかし、不幸な怪獣ですよね。せっかく生き残っていた数少ない個体だったのに、ガディバに同化されたばっかりに、退治される羽目になって。
    それはともかく、切れた尻尾が動くという設定を最大限に生かしてくれたのはうれしかったですね。あと、かつて大阪城を破壊したというデータを紹介してくれたのも良かったです。ただ、残念だったのは、ゴモラ2に触れてくれなかった点ですね。確かに、相対的に見れば、ゴモラ2はゴモラとはまったく別の生物ですが、一応同じ名前を持っているのだから、補足くらいはして欲しかったです。

    レッドキング。ドキュメントUGMの方も忘れないでいてくれたのがうれしかったです。
    こちらも、スーツはマックス仕様でしたが、効果音は初代のものが使用されていました。
    マックスの時は、口から岩を吐くという設定が加えられていましたが、今回はオリジナルに忠実に、武器は己の肉体のみだったので、オールドファンとしてはより親しみを感じられました。
    足の上に岩を落として、痛がる仕草が人間臭くて良かったです(笑)。

    タケナカ総議長。元地球防衛軍参謀にして、今は全ガイズを束ねる最高司令官。何やら、曰くありげなチップを持参。見かけによらず、サコミズ隊長をさこっちと呼んでました(アサミさんとかアヤさんと同じじゃん!)。サングラスがよくお似合いでした。ミライの正体には気付いている模様。部下に指示を出す動作はさすがにキマッてました。おそらく、参謀クラスを演じたら、この方の右に出る人は居ないでしょう。

    サコミズ隊長。まさか、科特隊のキャップだったとは。ムラマツキャップとの共演が見られなくて残念です。
    亜光速での飛行実験によって時間が引き伸ばされたため、本来ならばタケナカさんと同年代の筈が、まだその半分以下の年令なのだという事(世に言うアインシュタインの相対性理論ですね)。年金とかどうなるんでしょうね?
    まあ、それはともかく、考えてみれば悲しい話ですよね。地球に帰ってきた時、知ってる人たちはみんな自分よりも年をとってしまっているんですから。
    それはそうと、応接室に飾ってあった歴代戦闘機の模型。あれ、発売して欲しいですよね。したら、絶対にジェットビートルとウルトラホーク1号、マッキー2号は買っちゃいますね(笑)。

    ガイズ。久々にマシンをフル活用しましたね。でも、ここで一つの疑問が。マニューバは一回の戦闘で一回しか使えないはずなのに、今回は明らかに二回使ってましたよね。総議長が居たから特別に許可されたんでしょうか?うーん…。

    トリヤマ補佐官。今回はトリヤマ節炸裂でした(笑)。総議長にゴマスリするも、完全無視され、ガイズに「何をやっとるんだ?」と高飛車ないい方をするが、これも総議長に一蹴されていました。

    ミサキ女史。久々の登場。総議長を前にしても、慌てる事無く落ち着いた応対をしてました。さすが!

    テッペイくん。今回はドキュメントにある怪獣ばかりだったので、活躍シーンが多かったですが、特に弱点のないレッドキングを前に、少しうろたえるシーンもありました。

    リム。これも久々に登場。総議長にじゃれつくも、無視されました(悲)。

    ミライ。よくわからないですが、総議長に見つめられていました。それ以外は特に活躍なし。

    メビウス。久々にバーニングブレイブ発動。強化されたレッドキング、ゴモラとの連戦にかなり苦戦しましたが、仲間たちの熱い思いを力に、勝利しました。

    ゾフィー。回想シーンでしたが、M87光線を披露してくれましたね。すごい威力でした。あと、これはどうでも良い事ですが、M87光線って「はちじゅうなな」ではなくて「はちなな」と読むんですね。ずっと「はちじゅうなな」だと思ってましたよ(笑)。

    ジェットビートル。フルCGでしたが、なかなかいい味を出してました。21世紀に、再びこの雄姿が見られるとは思いませんでした。もう今週はお腹いっぱいです。

    さあ、来週は…、おおっ!メフィラス星人、ヤプールにメビウスキラー!!何たる豪華な顔触れ。ある意味劇場版よりもすごい!もうこれは目が離せませんね。